藤原守義

藤原 守義（ふじわら の もりよし）

藤原守義は平安時代前期から中期にかけて活躍した公卿である。彼は藤原北家魚名流に属し、藤原山蔭の孫で、父は但馬守の藤原公利、母は安倍氏の娘である。守義の官歴は非常に多岐にわたり、彼の地位は最終的に従四位上・参議に達した。

経歴

藤原守義の経歴は、延長2年（924年）に文章生に任ぜられたことで始まった。その後、越前権大掾、六位蔵人、式部丞といった職に就き、承平6年（936年）には従五位下に昇進しながら和泉守に叙任された。

彼は朱雀、村上、冷泉、円融の四朝にわたり、約35年間の長きにわたって公官に従事した。彼は和泉守のほかにも、天慶4年（941年）には伊予守、天暦2年（948年）には越前守、天暦10年（956年）には丹波守、応和4年（964年）には再び伊予守、さらに安和3年（970年）に播磨守として各地で受領を歴任した。この間に、彼は治国の功を挙げ、何度も昇進を果たした。

具体的には、天慶4年には従五位上、天暦2年には正五位下、天暦5年には従四位下、そして応和3年には従四位上に昇進した。天禄3年（972年）にはついに参議に任ぜられ、彼の昇進は驚異的なものであった。父の公利は地方官として従四位下に終わっていたため、守義のように公卿に昇進することは難しいと思われていたが、彼は優れた地方官としての能力を発揮し、最終的に77歳で公卿の仲間入りを果たした。

さらに、天禄4年（973年）には宮内卿に任ぜられた。しかし、翌年の天延2年（974年）に出家し、その数日後の2月4日に79歳で亡くなった。

官歴

藤原守義の官歴は多岐にわたっており、次のような内容である。

• - 延長2年（924年） 12月：文章生
• - 延長6年（928年） 正月19日：越前権大掾
• - 延長8年（930年） 正月：六位蔵人
• - 延長9年（931年） 3月13日：民部少丞
• - 承平3年（933年） 正月13日：民部大丞
• - 承平6年（936年） 正月7日：従五位下、29日：和泉守
• - 天慶4年（941年） 正月7日：従五位上、3月29日：阿波守、12月1日：伊予守
• - 天暦2年（948年） 正月7日：正五位下、正月11日：越前守
• - 天暦5年（951年） 正月8日：従四位下
• - 天暦10年（956年） 正月27日：丹波守
• - 応和3年（963年） 正月7日：従四位上
• - 応和4年（964年） 正月27日：伊予守
• - 安和3年（970年） 正月15日：播磨守
• - 天禄3年（972年） 11月27日：参議
• - 天禄4年（973年） 3月20日：宮内卿
• - 天延2年（974年） 正月29日：出家、2月4日：卒去

家族

彼の家系については、『尊卑分脈』によって記録されている。父は藤原公利、母は安倍氏の娘であり、妻は平好風の娘である。子供には、息子が藤原永頼、藤原為昭、藤原庶正、娘が藤原為輔室と藤原貴子（典侍）がいる。

このように、藤原守義はその長い官歴を通じて、多くの役職を経験し、平安時代の重要な政治家の一人として名を刻んだ。

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