蘇嘉全

蘇嘉全（そ かぜん、スー・ジアーチュエン）氏は、1956年10月22日生まれの台湾の政治家です。民主進歩党に所属し、台湾政界で重要な役割を果たしてきました。国立台湾海洋大学で食品科学を学んだ後、国立中山大学で公共事務管理の修士号を取得しています。

1986年に民主進歩党の結党に参加し、政界でのキャリアをスタートさせました。国民大会代表、立法委員を経て、1997年から2期にわたり屏東県長を務め、その手腕を発揮しました。2004年からは、陳水扁政権下で内政部長、行政院農業委員会主任委員（閣僚級）を歴任し、行政分野でもその能力を発揮しました。

2010年には台中市長選挙に出馬しましたが、国民党の現職であった胡志強に僅差で敗れました。しかし、この選挙での善戦が注目を集めました。その後、民進党秘書長（日本の幹事長に相当）を経て、2011年には、2012年総統選挙に蔡英文党主席の副総統候補として指名されました。しかし、選挙では落選しました。

2016年、蘇氏は立法院長に選出され、台湾の立法府を率いるという重要な役割を担いました。2020年に立法院長を退任し、同年5月には総統府秘書長に就任しましたが、同年8月に甥の収賄疑惑を受け、辞任しました。

日本との関係も深く、2016年には立法院に設立された超党派の対日交流議員連盟である台日交流聯誼会の会長に就任し、2022年には台湾日本関係協会の会長に就任しました。2022年9月には、故安倍晋三国葬儀に台湾代表として参列するなど、日台間の友好関係促進に尽力しています。

蘇嘉全氏は、台湾の政治において多岐にわたる分野で活躍し、行政、立法両面で重要な役割を果たした政治家です。その経験と実績は、台湾社会に大きな影響を与えてきました。また、日本との関係を重視し、両国間の友好関係の深化に貢献しています。

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