蘇陽峡

蘇陽峡

熊本県上益城郡山都町に位置する蘇陽峡は、五ヶ瀬川によって形成されたU字型の峡谷です。峡谷の幅は200メートルから300メートル、深さは150メートルから200メートルにも及び、その圧倒的なスケールから「九州のグランドキャニオン」とも呼ばれています。竿渡の滝から花上ダムまでの約10キロメートルにわたり、雄大な景観が続きます。

峡谷沿いには遊歩道が整備されており、自然を満喫しながら散策を楽しむことができます。また、長崎鼻展望台からは、峡谷全体を見渡せる絶景を望むことができます。特に紅葉の時期は、峡谷を彩る鮮やかな紅葉が見事です。この時期には、もみじ祭りも開催され、多くの観光客で賑わいます。

峡谷には橋が架かっておらず、谷底を通る道も狭く、対岸への移動には迂回が必要です。この不便さが、手つかずの自然を残す要因とも言えます。また、知る人ぞ知るスポットとして、岩場に咲くヒガンバナが挙げられます。秋には、実った稲穂とヒガンバナのコントラストが、訪れる人々の目を楽しませてくれます。

蘇陽地区から滝下に降りる道沿いには、清らかな湧水が湧き出る舟の口水源があります。また、五ヶ瀬川にはカワセミが生息しており、運が良ければその美しい姿を観察できるかもしれません。

蘇陽峡は、2009年に阿蘇地域にある33のジオサイトの一つとして日本ジオパークに登録され、2014年9月には世界ジオパークにも登録されました。これは、この地域の地形や地質が、地球の歴史を物語る上で重要な価値を持つことを意味しています。

アクセス

自動車の場合、九州中央自動車道山都中島西ICから約70分で到着します。

周辺情報

蓬萊峡: 同じく「日本のグランドキャニオン」と呼ばれる景勝地です。
高千穂峡: 蘇陽峡と同じく五ヶ瀬川沿いにある峡谷で、柱状節理の美しい景観が特徴です。

外部リンク

* 蘇陽峡 - 九州のグランドキャニオン

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