高千穂峡

高千穂峡

高千穂峡は、宮崎県西臼杵郡高千穂町に位置する、五ヶ瀬川によって深く刻まれた峡谷です。阿蘇山の南東約25kmに位置し、柱状節理が発達した断崖が特徴的です。1934年には「五箇瀬川峡谷（高千穂峡谷）」として、国の名勝および天然記念物に指定されました。

峡谷の形成

この峡谷は、阿蘇山の火山活動によって噴出した火砕流堆積物が、五ヶ瀬川の浸食作用を受けて形成されました。約12万年前の火砕流が河谷下部を、約9万年前の火砕流が峡谷上部を構成し、これらが溶結しています。峡谷の断崖は平均80m、高いところでは100mにも達し、東西約7kmにわたって続いています。

真名井の滝

峡谷の中央に位置する真名井の滝は、高さ17mの滝で、日本の滝百選に選ばれています。神話によると、天村雲命が天孫降臨の際に、この地に水種を移したことが滝の始まりとされています。夏にはライトアップされ、幻想的な雰囲気を楽しむことができます。

観光

峡谷沿いには遊歩道が整備されており、真名井の滝や仙人の屏風岩などの景勝地を巡ることができます。貸しボートで峡谷を遊覧することもでき、真名井の滝を間近に見ることも可能です。夏には、近くの茶屋でそうめん流しを楽しむこともできます。遊歩道は、2022年の台風で一部が通行止めになっていましたが、2024年3月1日に全面開放されました。

周辺情報

• - 七ツヶ池と呼ばれる甌穴
• - 槍飛橋
• - 高千穂峡淡水魚水族館
• - 玉垂れの滝
• - 高千穂神社
• - 天岩戸神社（少し離れている）
• - 天安河原（少し離れている）

漁業権

高千穂峡の管理は高千穂町が行っていますが、五ヶ瀬川水系の漁業権は西臼杵漁業協同組合が所持しています。以前は、貸しボートへの影響を考慮して漁業権の行使を自粛していましたが、遊漁者の要望に応え、2024年3月1日に解禁されました。

その他の情報

高千穂峡は、美しい日本の歩きたくなるみち500選にも選ばれています。また、過去には、アニメの舞台やクリフダイビングの開催地にもなっています。

外部リンク

• - 高千穂町観光協会オフィシャルサイト)
• - 国指定文化財 データベース（文化庁）)

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