虎屋

株式会社虎屋について

株式会社虎屋（とらや）は、東京都港区赤坂を本社とする歴史ある和菓子店で、1947年に設立されました。室町時代後期に京都で創業したこの企業は、皇室御用達という名誉を持ち、約480年の歴史を誇ります。明治時代には東京に拠点を移し、その後、日本国内外にわたって展開を行ってきました。

事業の展開

特に「とらやの羊羹」は非常に有名で、老舗和菓子屋として確固たる地位を築いています。虎屋は、東京の伝統的な店舗で構成される「東都のれん会」の会員でもあり、国際的な伝統企業の団体「エノキアン協会」にも加盟しています。1980年にフランスのパリに、1993年にはアメリカのニューヨーク（マンハッタン）に出店し、国際的な知名度を高めました。ただし、ニューヨーク店は2003年に閉店しています。

歴代当主と企業の変遷

虎屋は、歴代当主も注目されており、その中には参議院議員で厚生大臣を務めた黒川武雄氏や、日本青年会議所初代会頭の黒川光朝氏がいます。特に、2015年には赤坂店を一時閉店し、本社ビルの建て替え計画に伴い、17代目当主の黒川光博氏が公式サイトで閉店の挨拶をしました。その後、2018年に新しい赤坂店が完成し、リニューアルオープンしました。新店舗は内藤廣氏の設計によるもので、建設業界からも評価され、2020年にはBCS賞を受賞しています。

店舗の展開

虎屋の直営店は、赤坂店をはじめ、東京都内に6店舗、静岡県に1店舗、京都府に2店舗設置されています。他にも、日本各地の百貨店や空港ターミナル内でも商品を展開しており、広くアクセス可能です。

虎屋菓寮

虎屋直営店には、和菓子を提供する「虎屋菓寮」が併設されています。例として赤坂店や京都一条店、TORAYA GINZA、御殿場店があり、これらの店舗では和菓子を食べながらくつろいだひとときを楽しむことができます。

TORAYA AN STAND

また、「TORAYA AN STAND」というカフェも展開しており、「あんのある生活」をテーマにした毎日楽しめる商品を提供している店舗も増えています。北青山店や新宿店、横浜店などがその例です。

とらや工房

御殿場東山ミュージアムパーク内に位置する「とらや工房」では、職人がその場で作り上げる菓子を楽しむことができます。自然の中で贅沢なひとときを過ごせる場として人気があります。

組織と文化の保存

虎屋では、「虎屋文庫」と呼ばれる菓子に関する資料保存機関も設置されています。この文庫では、昔の製菓に関する絵図帳、古文書などを整理・保存し、年に一度程度の資料展を開催しています。日本の和菓子文化を未来に伝える重要な役割を果たしています。さらに、和菓子研究家の中山圭子氏が活躍し、和菓子に関する書籍を執筆するなど、文化の研究と普及にも尽力しています。

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