蚕室駅

蚕室駅

蚕室駅（チャムシルえき、잠실역）は、大韓民国ソウル特別市松坡区蚕室洞に所在する、ソウル交通公社が運営する鉄道駅です。ソウル特別市松坡区庁が近くにあることから、「松坡区庁」という副駅名が付与されています。駅名および地名の「蚕室」は、朝鮮王朝時代にこの地に養蚕を行う施設が存在したことに由来するとされています。この駅はソウル地下鉄の全駅の中で、一日平均約15万5200人という最も多い乗降人員を記録しており、ソウルの交通網において極めて重要な結節点となっています。

当駅で利用可能な路線は以下の通りです。

ソウル交通公社
2号線 - 駅番号は216
8号線 - 駅番号は814

歴史

蚕室駅の歴史は、当初計画されていた路線とは異なる形で展開しました。1980年の建設計画では、5号線が当駅を通過する予定であり、実際に2号線蚕室駅の建設時には将来の5号線乗り入れが考慮された構造が一部に採用されました。しかし、この5号線計画は最終的に見直され、代わりに8号線が開業することとなりました。

主要な歴史を chronological に記します。

1980年10月31日：ソウル特別市地下鉄公社（当時）により、2号線の駅として開業しました。
1996年11月23日：ソウル特別市都市鉄道公社（当時）が8号線の駅を開業させ、蚕室駅は乗換駅となりました。
2005年1月1日：運営組織であるソウル特別市地下鉄公社がソウルメトロへ名称を変更しました。
2007年：2号線ホームに利用者の安全を図るためのホームドア（フルスクリーンタイプ）が設置されました。
2017年5月31日：ソウルメトロとソウル特別市都市鉄道公社が統合され、新たな運営主体であるソウル交通公社の駅となりました。

駅構造

蚕室駅は、2号線と8号線それぞれが独立した構造を持つ地下駅です。

2号線

2号線ホームは地下に設けられた相対式ホーム2面2線を有しており、安全柵としてフルスクリーンタイプのホームドアが完備されています。ホームの東側（蚕室ナル駅寄り）には8号線との連絡階段が設置されています。改札口は2ヶ所設けられていますが、どちらも内回り線と外回り線でホームが分かれており、それぞれのホームに直結する形となっています。化粧室は改札の外に位置しています。

出入口は1番から8番まで設置されており、このうち5番から8番の出入口は、周辺の施設と結ばれた地下アーケードに繋がっています。特に、有名なテーマパークであるロッテワールドへは、この地下アーケードを経由して地上に出ることなく直接アクセスすることが可能です。

8号線

8号線ホームも地下の相対式ホーム2面2線構造となっており、同様にフルスクリーンタイプのホームドアが設置されています。こちらのホームは西側（石村駅寄り）に2号線への連絡階段が設けられています。改札口は上下線のホームごとに分かれて配置されています。化粧室は2号線と同様に改札外にあります。エレベーターも完備されており、移動の利便性が確保されています。出入口は9番から11番までの計3ヶ所です。

なお、駅構内の案内において、特定の「のりば番号」は設定されていません。

乗換について

2号線と8号線の駅施設は、約200メートルほど離れた位置に設けられています。これは、8号線の線路が蚕室駅交差点付近で大きなカーブを描く必要があったため、交差点直下にある2号線駅の場所に8号線駅を建設することが難しく、やむを得ず東側にずらして建設されたためです。このため、両路線間の乗り換えには比較的時間を要します。

駅周辺

2号線駅は、松坡大路とオリンピック路が交差する「蚕室駅交差点」の真下に位置しています。一方、8号線駅はオリンピック路の地下に位置しています。駅周辺は、ロッテグループに関連する大規模な商業施設やアミューズメント施設が集中していますが、同時に住宅街も広がっています。

駅周辺の主な施設には以下のようなものがあります。

蚕室広域乗換センター
ロッテ百貨店蚕室店
ロッテマートワールド店
ロッテワールド
ロッテワールドホテル
石村湖水公園
松坡区庁
教保文庫蚕室店
ホームプラス蚕室店
三星子供博物館
ソウルノリマダン
蚕室大橋
蚕室郵便局
蚕室中学校
国民健康保険公団
国民年金管理公団
韓国産業銀行蚕室支店
KT 蚕室支店
ソウル新川初等学校
ソウル特別市交通会館
松坡山台遊び伝授教育館
大清皇帝功徳碑
蚕室住公5団地

隣の駅

ソウル交通公社

2号線：蚕室ナル駅 (215) - 蚕室駅 (216) - 蚕室セネ駅 (217)
* 8号線：夢村土城駅 (813) - 蚕室駅 (814) - 石村駅 (815)

もう一度検索