蜂須賀綱矩

蜂須賀綱矩：徳島藩を支えた пятый代藩主

蜂須賀綱矩（はちすか つなのり）は、江戸時代前期に阿波国徳島藩を治めた第5代藩主です。延宝6年（1678年）に従兄である第4代藩主・蜂須賀綱通の急逝を受け、その跡を継ぎました。

若き藩主の誕生と初期の治世

綱矩は、徳島藩第2代藩主・蜂須賀忠英の四男である蜂須賀隆矩の長男として生まれました。幼名は龍之（たつゆき）。藩主就任時は若年であったため、伯父である蜂須賀隆重が補佐役を務め、藩政を支えました。

先代藩主と同様に、第4代将軍・徳川家綱から偏諱を受け、綱矩と改名しました。

阿波富田藩の立藩

綱矩の治世において特筆すべき出来事の一つに、延宝6年（1678年）の阿波富田藩の立藩があります。これは、伯父である蜂須賀隆重に5万石を分知したことによって実現しました。

幕府との関係

綱矩の治世は、幕府との関係においても波乱がありました。延宝8年（1680年）に第4代将軍・徳川家綱が死去した後、先代の頃から預かっていた堀田正信が殉死。その責任を問われ、第5代将軍・徳川綱吉から閉門を命じられました。しかし、同年11月には閉門を免れています。

福岡藩黒田家との和解

綱矩の時代である享保12年（1727年）には、陸奥守山藩主・松平頼貞の尽力により、初代藩主以来不通であった福岡藩主・黒田家との和解が成立しました。松平頼貞の正室が、伯父・蜂須賀隆重の次女であったことが、この和解に繋がったと考えられます。

後継者問題と隠居

綱矩は長命であり多くの子をもうけましたが、嫡男・吉武が夭折したため、支藩である阿波富田藩の蜂須賀隆長のもとに養子に出ていた四男・宗員を呼び戻し、後継者としました。享保13年（1728年）に隠居し、家督を宗員に譲りました。

宗員は富田藩3代藩主だった為に跡継ぎが居なくなり廃藩。本家に吸収されています。

死去

享保15年（1730年）、蜂須賀綱矩は70歳でその生涯を閉じました。

系譜

父：蜂須賀隆矩
母：お七 - 松平宣助の娘
養父：蜂須賀綱通
正室：蒼涼院 - 園、奥津庸広の娘
継室：架祥院 - 架、安西作左衛門の娘
四男：蜂須賀宗員

綱矩は、激動の時代に徳島藩を率い、様々な困難を乗り越えながら藩政の安定に尽力した人物として、その名を歴史に刻んでいます。

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