血まみれスケバン・チェーンソー

血まみれスケバン・チェーンソー

概要

『血まみれスケバン・チェーンソー』は、日本の漫画家・三家本礼によって描かれた作品で、2009年11月から2017年4月まで『コミックビーム』にて連載された。全13巻から成るこの作品は、続編の『血まみれスケバンチェーンソーreflesh』が2018年10月から2019年12月まで発表された。また、2016年には実写映画化もされ、注目を集めた。

あらすじ

物語は、雪に覆われた山道に位置するうぐいす中学校3年A組のスケバン、鋸村ギーコが主人公です。彼女は、ゾンビ化したクラスメイトたちと戦う孤独な戦士です。物語の発端は、始業式の日に起こった事件から始まります。クラスメイトの蒼井ネロが自身の自由研究として飼い猫を改造手術し、死んだはずの猫を生き返らせて見せるという衝撃的な行動を起こしたのです。その猫は、当時行方不明となっていた人気者の女生徒・ゴッちんの愛猫であり、この行為はクラスメイトの激怒を招きます。

ネロは、この報復に対する怒りから、さらなる凶悪な計画を実行に移します。彼はゴッちんを家族ごと爆殺し、残るクラスメイトたちを改造手術と洗脳によって彼の手下に仕立てます。従って、クラスの大部分が改造ゾンビへと変貌し、唯一の抵抗者となるスケバン・ギーコが立ち上がることになります。彼女は愛用のチェーンソーを携え、次々と立ちふさがるかつての友人たちを相手に壮絶な戦いを繰り広げます。

登場人物

• - 鋸村ギーコ: 本作の主人公で、無頼の不良中学生。彼女は、故郷を持たず一人で生きていく中で、解体業を営みながら過去の苦悶と向き合っています。チェーンソーで武装し、正義を貫こうとする彼女の姿が描かれています。
• - 碧井ネロ: クラスの中心的な人物であり、狂気に満ちた性格。彼女の行動が物語全体を動かす鍵となっている。改造技術に長けており、自身の意のままに人を操ろうとする姿が印象的です。
• - 仙崎麻子: ギーコの友人であり、機械工作部の部長。彼女は、ギーコを助けるために改造チェーンソーを製作するなどして行動します。
• - 爆谷さゆり: 改造ゾンビとなった元クラスメイトで、かつては優等生。その悲劇的な運命がギーコとの激闘を経て描かれます。

物語は、サバイバルと友情、裏切りと復讐が錯綜する中で進行し、観る者を引き込む強烈な展開を持っています。ギーコの闘いや彼女がどのように仲間と共に絆を深めていくかが大きな見どころです。また、登場するキャラクターたちは全て個性的で、共感を呼ぶ部分が多いことも、本作の魅力の一つです。

書誌情報

この作品は、三家本礼による全13巻からなり、エンターブレインから出版されています。続編も同じくKADOKAWAによってリリースされています。また、映像化された際は、原作にはない要素が強調され、原作ファンにとっても新たな体験を提供しています。

作品は、ダークなテーマを持ちながらも、登場人物の人間ドラマや関係性の変化を巧みに描いており、深い考察を促す仕上がりとなっています。そもそも、学生たちの持つ内なる葛藤や社会へのメッセージも含まれており、単なるホラーやアクションを超えた作品であると言えるでしょう。

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