西の丸町

西の丸町（にしのまるちょう）

香川県高松市の都心部に位置する町丁です。郵便番号は760-0021で、全域で住居表示が実施されています。高松市役所からわずか約0.8kmの距離にあり、その北端はJR高松駅に接しています。

地理と現状

西の丸町は、北をJR高松駅、東を市道西の丸町8号線、南をさぬき浜街道（瀬戸大橋通り）、西を市道浜ノ町錦町線に囲まれた区域です。町域内はJR高松駅の至近であることから、レンタカー営業所やビジネスホテルが多く集まっています。これらに加え、飲食店や様々な組合・団体の事務所なども見られます。

2010年の国勢調査では、人口196人（男性102人、女性94人）、世帯数115世帯を数えました。面積は約3.9万平方メートルで、人口密度は約5017人/平方キロメートルです。公立の小中学校については、町内全域が新番丁小学校と紫雲中学校の校区に定められています。

都市計画法に基づくこの町の用途地域は、全てが商業地域となっています。容積率は、県道173号よりも西側、特に高松駅に面する街区で500%と高く設定されており、それ以外の地域は400%です。

高松駅は、約42万人の人口を擁する高松市の主要駅の一つであり、また四国各地へ向かう特急列車が発着する四国最大のターミナル駅として、多くの利用客を抱えています。しかし、かつて宇高連絡船との乗り換えを主目的として発展した歴史的経緯や、市の中心的な繁華街や商業地からやや離れた港に位置するという地理的な特性から、一般的な地方中核都市の駅前と比較すると、デパートや大規模な商店街のような商業集積は限定的です。

歴史

現在の西の丸町は、1928年（昭和3年）に新湊町および内町の一部から新設されました。町名の由来は、この地が高松城の「西の丸」跡地を整備して生まれたことによります。

江戸時代、この地域は高松城の敷地内にあり、西の丸とそれを囲む中堀が存在しました。高松藩の初代藩主である生駒氏の治世（1587年〜1640年）には、西の丸に城主が暮らす屋敷が置かれていました。その後、松平氏の時代（1642年〜1871年）になると、藩主の居所は三の丸（現在の披雲閣の場所）に移り、西の丸には「西御屋敷」という屋敷が残りました。この頃の西の丸は東西約72.7メートル、南北約172.7メートルの広さがあり、後に大老屋敷や馬場も整備されました。

明治維新後、西の丸は大阪鎮台の管轄となり、刑務所が設置されたため、江戸時代からの城内施設は荒廃が進みました。1890年（明治23年）には、この土地と城内施設が旧藩主の松平家に5000円で払い下げられます。1902年（明治35年）には南部に香川県公会堂が完成し、広大な和風建築と樹齢千年とされる老松が有名となりました。さらに1908年（明治41年）、西の丸と中堀の一部（約2000坪）が松平家から高松市へ寄付されたことで、残存していた城内施設は撤去されました。そして1910年（明治43年）7月1日、高松駅がこの地に移転し、西の丸の北側は鉄道用地として利用されることになりました。

第二次世界大戦中の1945年（昭和20年）7月4日未明、アメリカ軍による高松空襲により、町の大部分が焼け野原となりました。

戦後の町域変更として、1958年（昭和33年）に一部が寿町一丁目・二丁目に編入される一方、内町および新湊町一丁目〜四丁目の一部が当町に組み入れられました。また、2003年（平成15年）4月1日にはサンポート高松の再開発に伴い、一部が浜ノ町へ編入され、同時に浜ノ町および寿町一丁目の一部が西の丸町に編入されています。

主要な施設

町内には、多くのレンタカー会社やビジネスホテルのほか、診療所や専門学校、企業の支店や団体の事務所などが点在しています。

タイムズカーレンタル高松駅前店
ニッポンレンタカー四国本社／高松駅前営業所
バジェット・レンタカー四国 高松駅前店
オリックスレンタカー高松駅前西の丸店
オリックスレンタカー四国高松駅前店
日産レンタカー高松駅前店
トヨタレンタリース東四国 高松店
駅レンタカー四国 本社
高松パールホテル
ホテルエリアワン高松
ビジネスホテル清恵
ホテルルピナス
よしまつクリニック
ミニストップ高松駅前店
能開センター高松校
専門学校穴吹パティシエ福祉カレッジ
香川市民劇場
国際観光旅館連盟四国支部
ハイパーイン高松駅前
交運共済四国事業本部
四国キヨスク高松支店
交通新聞社四国支社
香川県農業協同組合西の丸別館
Nツアー農協観光香川支店／JA香川県旅行センター

関連項目

高松市の町・字
高松市
高松城 (讃岐国)
駅前
* 西の丸

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