農協観光

株式会社農協観光

株式会社農協観光（のうきょうかんこう、英: NOKYO TOURIST CORPORATION）は、日本の大手旅行会社の一つであり、「N Tour」（エヌ・ツアー）のブランド名で広く知られています。会社名が示す通り、JAグループに属しており、その一員として旅行事業を展開しています。

本稿では、株式会社農協観光の歴史、事業内容に加え、JAグループ全体の旅行事業についても詳しく解説します。

沿革

株式会社農協観光は、農協組合員向けの旅行代理店事業を目的として、以下の歴史を歩んできました。

1967年（昭和42年） - 農林省・運輸省両省所管の社団法人「全国農協観光協会」が設立され、農協組合員向けの旅行代理店事業を開始しました。
1981年（昭和56年） - 日本国有鉄道（国鉄）のマルス端末を導入し、国鉄指定券のオンライン販売を開始しました。これにより、利便性が大きく向上しました。
1986年（昭和61年） - 日本航空・全日本空輸とのシステム統合を実現し、航空券のオンライン販売を開始しました。これにより、旅行商品の幅が広がりました。
1989年（平成元年） - 全国農協観光協会の旅行事業部門が分離独立し、株式会社農協観光として新たなスタートを切りました。
1994年（平成6年） - コミュニケーションネームとして「N Tour」（エヌ・ツアー）の名称を使用開始し、ブランドイメージを確立しました。
2013年（平成25年） - 株式会社読売旅行と受託委託契約を再締結し、連携を強化しました。これにより、より多様な旅行商品の提供が可能となりました。
2021年（令和3年）8月 - 本社機能を東京都大田区に移転しました（本店登記先は東京都千代田区）。
2022年（令和4年）3月 - 減資を行い、資本金が1億円となりました。
* 2023年（令和5年）3月 - 増資により資本金が36億5000万円となりましたが、同日減資により再び資本金が1億円となりました。

JAグループの旅行事業

株式会社農協観光は、本社と全国11箇所の販売企画センターを拠点に、直営の支店を展開しています。また、一部の単位農協が旅行代理業の資格を持ち、農協観光の代理店（JA旅行センター）として、企画旅行の募集・受付を行っています。

利用者はJAの組合員が中心ですが、組合員以外でも利用可能です。JAグループとの連携を活かした企画旅行が特徴で、JAの信用事業（JAバンク・JA共済など）と連動した団体旅行や、グリーンツーリズムを実践するための農業体験などを盛り込んだツアーなどを提供しています。

その一例として、日本農業新聞主催の海外農業研修視察団の企画などがあり、農業に特化した旅行商品も展開しています。これらのツアーは、JAグループならではの強みを活かした特色ある内容となっています。

まとめ

株式会社農協観光は、JAグループの一員として、長年にわたり日本の旅行業界に貢献してきました。「N Tour」ブランドのもと、組合員を中心に幅広い層に利用されており、今後も多様なニーズに対応した旅行商品の提供が期待されます。

JAグループ全体の旅行事業は、地域社会への貢献と、組合員の満足度向上を両立させながら、成長を続けていくでしょう。

脚注

株式会社農協観光公式サイト

外部リンク

株式会社農協観光

もう一度検索