西北大学

西北大学

西北大学（せいほくだいがく、英語: Northwest University、略称：NWU）は、中華人民共和国陝西省西安市に位置する名門総合大学です。その歴史は1902年に設立された陝西大学堂と京師大学堂速成科仕学館に遡り、100年以上の歴史を誇ります。現在、西北大学は国家重点大学としての地位を確立し、「双一流」建設大学、「211工程」建設学校としても認定されています。教育部と陝西省による「省部共建」学校でもあり、その教育水準の高さが伺えます。

歴史

西北大学の起源は、1902年に西安に設立された陝西大学堂と北京に設立された京師大学堂速成科仕学館にあります。1912年に西北大学と改名され、1923年には国立西北大学となりました。日中戦争の影響で、1937年には国立北平大学、国立北平師範大学、国立北洋工学院の3大学が陝西省に移動し、国立西安臨時大学と統合。1938年に国立西北連合大学と改名されました。中華人民共和国成立後、再び西北大学の名称に戻り、現在に至ります。この歴史からも、西北大学が激動の時代を生き抜いてきたことがわかります。

キャンパス

西北大学は、総面積1.58平方キロメートルに及ぶ3つのキャンパスを有しています。それぞれのキャンパスは以下の通りです。

太白キャンパス: 西安市碑林区に位置し、大学の歴史的な中心地です。ここには、1946年に国立西北大学が西安で復員した際の建物が残っています。
桃園キャンパス: 雁塔区に位置しています。
長安キャンパス: 長安区に位置する新しいキャンパスで、西安外国語大学などに隣接しています。

これらのキャンパス間は、教職員と学生のためのシャトルバスで結ばれています。

太白キャンパス

太白キャンパスは、西安城壁の南西角に位置し、西北大学の歴史を象徴する場所です。キャンパス内には、以下のような重要な施設があります。

西北大学博物館

博物館は2012年に完成し、総建築面積15,000平方メートルを誇ります。5,000点以上の文化財や標本を収蔵し、一般に無料で公開されています。教育・研究の成果を展示するだけでなく、学校史、地球、生物、歴史の4つの分館があります。特に歴史館には、現存する石刻資料の中で「日本」の国号が記述された最古の例とされる井真成の墓誌が展示されています。

「橘逸勢勉学之地」記念碑

キャンパス内には、日本からの留学生である橘逸勢が勉学に励んだ場所を記念するモニュメントが設置されています。この記念碑は、書道・美術研究所所長である寺沢秀氏が西北大学の名誉教授を記念して寄贈したものです。調査によると、橘逸勢は留学中に西明寺に居住していたとされており、その場所は現在の西北工業大学のキャンパス内にあるとされています。

西北大学大礼堂

太白キャンパスの中心に位置する大礼堂は、東北大学が西安に移転した際に建設されました。現在は陝西省文物保護単位に指定されています。この礼堂は、2003年の「西安留学生寸劇事件」の発端となった場所でもあります。

長安キャンパス

長安キャンパスは、西安市長安区に位置する新しいキャンパスで、2005年頃に建設が始まりました。西安外国語大学など、他の大学とも近い場所に位置しています。

長安キャンパス図書館

図書館には、16万冊の線装古籍が所蔵されており、そのコレクションは西北地区で特筆すべきものです。これらの古籍は高い文物価値と学術研究価値を有しており、国務院によって全国重点古籍保護単位に指定されています。収蔵範囲は、中国歴代王朝の版本、印本のほか、日本本や朝鮮本も含まれます。内容には敦煌仏経写本、宋元明清刻本、明清抄本、稿本などがあり、460点の善本古籍が特に貴重です。また、30年以上継続して収集している中国語・外国語の定期刊行物、陝西省の地誌、台湾版の地誌も豊富に所蔵しています。

組織構成

西北大学は、多様な学部や研究科、附属研究機関を擁しています。

主な附属研究機関

詳細な情報は割愛します。

主な学部・研究科

詳細な情報は割愛します。

大学関係者

西北大学は、多くの著名な教員や卒業生を輩出しています。

教員

李石曽
李子捷
黎錦熙
羅常培

客員教授

河上邦彦

卒業生

張維迎
賈平凹
王岐山
遅子建

日本における協定校

西北大学は、日本の複数の大学と部局間協定を締結しています。

部局間協定

大阪大学大学院人文学研究科と文化遺産学院
愛媛大学沿岸環境科学研究センターと城市与環境学院
佐賀大学理工学部と化学与材料科学学院

脚注

注釈

詳細な情報は割愛します。

関連項目

西安留学生寸劇事件

外部リンク

大学の概要 西北大学／中国の主要大学（Science Portal China）（日本語）

西北大学は、歴史と伝統を誇りながらも、現代社会のニーズに応える教育・研究を積極的に展開している大学です。国際的な交流も盛んであり、今後ますます発展していくことが期待されます。

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