西園寺

西園寺（さいおんじ）

西園寺は、京都市上京区にある浄土宗の寺院です。宝樹山（ほうじゅざん）と号し、竹林院（ちくりんいん）という院号も持っています。本尊は阿弥陀如来で、京都四十八願寺の第十四番札所となっています。

歴史

西園寺の創建は鎌倉時代の1224年（元仁元年）に遡ります。当時、公家であった西園寺公経（さいおんじきんつね）が、北山の山荘（現在の鹿苑寺、金閣寺の辺り）に真言宗の寺院として創建したのが始まりです。

西園寺家は、公経が鎌倉幕府との関係が深かったことから鎌倉時代には隆盛を極めましたが、鎌倉幕府が滅亡すると共に衰退していきました。

室町時代の1352年（文和元年）には、室町（現在の京都市上京区竹園町付近）に移転しました。これは、足利義満が北山に北山第（現在の鹿苑寺）を造営したことが影響しています。

1554年（天文23年）に縁誉（えんよ）という僧侶が中興し、浄土宗に改宗しました。その後、1590年（天正18年）に現在の寺地に移転し、現在に至ります。

文化財

西園寺には、国の重要文化財に指定されている木造阿弥陀如来坐像があります。

木造阿弥陀如来坐像: 像高227.5cmの寄木造の仏像で、鎌倉時代の作とされています。膝上で定印（じょういん）を結ぶ姿が特徴的です。この像は、西園寺公経が北山堂に安置していたものと伝えられています。

所在地

京都市上京区寺町通鞍馬口下ル高徳寺町362に位置しています。

関連事項

立命館大学衣笠キャンパスが近隣にあります。
梨木祐之、梨木祐為、若江薫子など、著名人の墓所となっています。

西園寺は、鎌倉時代から室町時代、そして現代へと、時代の流れと共にその姿を変えながらも、人々の信仰を集め続けている寺院です。静かな佇まいの中に、豊かな歴史と文化が息づいています。ぜひ一度、足を運んでその魅力を感じてみてください。

アクセス

京都市営地下鉄烏丸線「鞍馬口駅」から徒歩約10分
* 京都市バス「鞍馬口」バス停から徒歩約5分

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