西尾洋

西尾洋（にしお よう）

プロフィール

西尾洋は、1977年4月26日生まれの日本の作曲家、音楽理論家です。ヤマハ音楽教室でピアノと作曲の基礎を学んだ後、東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校作曲専攻に進学。その後、東京藝術大学音楽学部作曲専攻に入学するも中途退学し、ドイツのリューベック音楽大学作曲科へ。同大学大学院作曲専攻を修了しました。在学中には、DAADドイツ学術交流会の奨学金を得ています。

活動

西尾氏の作品は、NDR北ドイツ放送局ラジオで放送されたほか、キール・シフレン音楽祭、ハンブルク音楽大学、ハイデルベルク大学、リューベック市内各教会などで初演されています。また、ドイツの音楽誌「ディー・トーンクンスト」に論評を執筆するなど、国際的な活動も展開しています。

2014年には、ピティナJr.G級のためのマスタークラス講師を務め、同年にはスイス、バーゼルにおける日本・スイス国交樹立150周年記念演奏会で委嘱作品が初演されました。2015年には、日本ソルフェージュ研究協議会で研究発表を行うなど、音楽教育分野でも積極的に活動しています。2016年には、東京音楽大学大学院で特別講座を担当しました。

これまでに、上野学園大学准教授、東京藝術大学音楽学部作曲科非常勤講師を経て、現在は岐阜大学教育学部准教授、名古屋芸術大学非常勤講師、ヤマハマスタークラス講師として後進の指導にあたっています。また、ヤマハ音楽能力検定試験官、日本ソルフェージュ研究協議会理事、全日本ピアノ指導者協会指導者育成委員も務めています。さらに、日本現代音楽協会、日本・ロシア音楽家協会、日本音楽学会、日本音楽教育学会の会員としても活動しています。

作品

西尾氏は、様々な編成の作品を手がけています。以下は、その代表的な作品の一部です。

『AnfangEnde』弦楽合奏のための、2004年
『雲容烟態』6楽器のための、2005年
『Duo』ファゴットと打楽器のための、2006年
『Duo』2台のピアノのための、2006年
『眺め』オルガンのための、2006年
『阿吽』ヴァイオリンのための、2007年
『Unisono』ヴァイオリンとオルガンのための、2007年
『ZUD』ヴァイオリン、クラリネット、ピアノのための、2009年
『すでに』トイピアノのための、2009年
『やがて』ピアノ連弾のための、2010年
『DUD』ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための、2010年
『さくらさくら』ヴァイオリンとピアノのための、2011年
『CAPI』サクソフォンとピアノのための、2011年
『MAPI』マリンバとピアノのための、2011年
『阿吽II』チェロのための、2012年
『五蘊』サクソフォンとマリンバのための、2012年
『Toccata』ヴァイオリンとバスクラリネットのための、2013年
『Pavane』リコーダー、サクソフォン、ピアノのための、2014年
『阿吽III』フルート、サクソフォン、打楽器、ピアノのための、2014年
『夜の金魚』6本のサクソフォンのための、2016年
『La Sol Fa Re Mi』ピアノのための、2016年
『夜』ピアノ（左手）のための、2018年
『残り』ピアノのための、2018年
『みのり―郡上節から岐阜大学愛唱歌へ』バリトン、ホルン、ピアノのための、2018年

また、教育用のピアノ作品も多数手がけており、子ども向けの作品も多く作曲しています。

著書

『応用楽典　楽譜の向こう側』音楽之友社、2014年
『鍵盤和声　和声の練習帖』音楽之友社、2017年

論文

「教員養成課程における指揮法講義」 『岐阜大学教育学部研究報告（教育実践研究・教師教育研究）』 第21巻、岐阜大学教育学部、2019年、29-36頁
「J. S. バッハ作曲のコラールを規範とした学習における問題点」 『岐阜大学教育学部研究報告（人文科学）』 第67巻2号、岐阜大学教育学部、2019年、91-100頁

解説

西尾氏は、クラシック音楽の楽曲解説も多く手がけています。以下はその一部です。

ベートーヴェン『交響曲第１番』　日本楽譜出版社、2009年
ベートーヴェン『交響曲第２番』　日本楽譜出版社、2009年
R. シュトラウス『アルプス交響曲』 日本楽譜出版社、2012年
ヘンデル『オルガン協奏曲』　日本楽譜出版社、2013年
バッハ『管弦楽組曲第４番』　日本楽譜出版社、2014年
レスピーギ『シバの女王ベルキス』　日本楽譜出版社、2015年
バッハ『管弦楽組曲第３番』　日本楽譜出版社、2015年
J. シュトラウス『美しく青きドナウ』　日本楽譜出版社、2015年
ヘンデル『メサイア』　日本楽譜出版社、2015年
ブラームス『悲劇的序曲』　日本楽譜出版社、2016年
ラフマニノフ『交響曲第３番』　日本楽譜出版社、2017年
マーラー『交響曲第１番』　日本楽譜出版社、2017年
プロコフィエフ『こどものための音楽』　音楽之友社、2017年
ビゼー『交響曲』　日本楽譜出版社、2018年
シューマン『交響曲第３番』　日本楽譜出版社、2018年

講演・研究発表

「演奏に直結するソルフェージュ教育～日独仏の比較を通して」　日本ソルフェージュ研究協議会、2015年
「教えて！音楽のレシピ」　平成29年度信州大学人文学部 × セイジ・オザワ 松本フェスティバル協同企画　音楽の"楽しみ方"と"たしなみ方" vol.3、2017年
「これからのソルフェージュ」　平成29年度全国音楽高等学校協議会全国大会、2017年

まとめ

西尾洋は、作曲家としてだけでなく、教育者、研究者、執筆者としても多岐にわたり活躍しています。その活動は、日本の音楽界に大きな影響を与え続けています。

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