西方寺 (岐阜市)

西方寺

西方寺（さいほうじ）は、岐阜県岐阜市加納新本町に位置する浄土宗の寺院です。寂静山と号し、本尊として阿弥陀如来を祀っています。美濃新四国霊場の四十二番札所としても知られており、地域の人々から篤い信仰を集めています。

歴史

西方寺は、慶長6年（1601年）に関ヶ原の戦いで功績を挙げた奥平信昌が加納藩主となった際、その乳兄弟である釈誉達無上人によって建立されました。開基以来、地域の人々の心の拠り所として、歴史を重ねてきました。本尊の阿弥陀如来のほか、観世音菩薩、大勢至菩薩、善導大師、円光大師（法然）も祀られています。

明治24年（1891年）には、濃尾地震による甚大な被害を受け、その後、太平洋戦争中には岐阜空襲によって再び大きな被害を受けました。しかし、幾多の困難を乗り越え、昭和30年（1955年）に現在の本堂が再建され、復興を遂げました。

文化

西方寺は、文豪・川端康成の小説『篝火』に登場する「澄願寺」のモデルとなった寺としても有名です。大正10年（1921年）頃、川端康成は初恋の相手である伊藤初代が身を寄せていたこの寺を度々訪れました。その際の経験が、小説の舞台背景として描かれることとなりました。

アクセス

[アクセス方法を記述]

西方寺は、地域の人々にとって心の拠り所であるとともに、文化的な価値も持つ寺院です。歴史と文学に触れながら、静かな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

参考文献

加納町史編纂所『加納町史 下巻』pp.871-871 昭和29年

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