西方寺 (川口市)

西方寺（さいほうじ）は、埼玉県川口市にある浄土宗の寺院です。応永年間（1394年 - 1428年）に、浄土宗の高僧である聖冏（しょうげい）によって開山されました。聖冏は、武蔵国豊島郡小石川村（現在の東京都文京区小石川）に伝通院を創建したことでも知られています。川口市内では、他に上青木の専称寺や西川口の西福寺も創建しています。

その後、西方寺は万蓮社順誉（まんれんしゃじゅんよ）によって中興されました。本尊である阿弥陀如来は、正徳年間（1711年 - 1716年）に祐天（ゆうてん）によって開眼されたと伝えられています。祐天は、増上寺の住職を務めた僧侶で、その高い徳と優れた仏像彫刻の技術で知られています。

現在の本堂は、1964年（昭和39年）に鉄筋コンクリート造で再建されました。これは、古い木造の建物の老朽化に対応したもので、近代的な建築技術が用いられています。西方寺は、地域の人々の心の拠り所として、今日まで大切にされています。

交通アクセスとしては、JR京浜東北線の西川口駅から徒歩で約23分の場所に位置しています。静かな住宅街の中にあり、訪れる人々に穏やかな時間を提供しています。

参考文献
* 川口大百科事典刊行会 編『川口大百科事典』川口大百科事典刊行会、1999年

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