西根尾村

西根尾村の概要

西根尾村（にしねおむら）は、岐阜県本巣郡にかつて存在した村で、現在の根尾村の西部にあたります。この地域は根尾川の上流に位置し、西岸や根尾西谷川に沿って広がっています。村の北端には温見峠があり、福井県とのアクセスが可能です。また、能郷白山や越山が県境に位置し、自然の美しい景観が広がっています。特にこの地域は岐阜県内でも著名な豪雪地帯として知られ、冬の厳しい環境が特徴です。

歴史的背景

江戸時代にはこの一帯は大野郡に属し、大垣藩や旗本である徳山氏の領地でした。1889年（明治22年）7月1日には、宇津志村、高尾村、水鳥村、松田村、大井村、大河原村、能郷村が合併して新たに西根尾村が設立されました。89年後の1891年には、濃尾地震がこの地域を襲い、震源地に近かった大野郡西根尾村水鳥では、地面が高度6メートルもずれるという大きな被害が出ました。

その後、1897年（明治30年）4月1日、大野郡は分割されて揖斐郡および本巣郡となり、西根尾村は本巣郡に所属しました。1904年（明治37年）には東根尾村や中根尾村と合併し、根尾村が成立しました。同日に西根尾村は廃止されました。

交通の発展

合併前の西根尾村には鉄道が通っていませんでしたが、合併後は樽見鉄道の樽見線が延長され、村域内には高尾駅や水鳥駅が開業しました。これにより、住民の移動手段が大きく改善され、地域の活性化に繋がりました。

教育機関

西根尾村には多くの学校が存在しました。板屋尋常小学校、板所尋常小学校、水鳥尋常小学校、城山尋常小学校、高尾尋常小学校など、いくつかの尋常小学校が設立され、のちの本巣市立根尾小学校と繋がっています。また、大河原簡易科小学校も設置され、その後は根尾村立黒津小学校大河原分校となりました。能郷簡易科小学校は1905年に廃校となりましたが、1916年には長嶺尋常小学校能郷分教場として再開され、地域の教育に貢献しました。

神社と仏閣

この村には歴史ある神社や仏閣もあります。特に能郷白山神社は、多くの信者に親しまれ、地域の文化に深く根付いています。また、西光寺は1474年に創建された由緒ある寺院で、地域の歴史を物語る存在となっています。

まとめ

西根尾村は、自然環境、歴史的背景、交通の発展、教育機関、宗教施設など、多様な要素から成り立っています。これらの要素が相まって、岐阜県の独特な魅力を形成しています。今はその名は消え去りましたが、村が持っていた歴史や文化は地域に深く残っています。

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