西武鉄道のダイヤ改正

西武鉄道ダイヤ改正史

本記事では、西武鉄道における過去に行われたダイヤ改正について、可能な範囲で詳細に解説します。西武鉄道の路線網の拡大、輸送力増強、運行形態の変遷、そして利用者ニーズの変化を反映したダイヤ改正の歴史をたどります。

1940年代

1946年2月14日: 保谷～田無町（現・ひばりヶ丘）間の複線化が実施されました。これは、沿線地域の開発と人口増加に対応するための重要な一歩でした。

1950年代

この10年間は、西武鉄道の路線網が大きく拡大した時代です。

1950年4月6日: 東村山～柳瀬信号所間の複線化により、輸送能力が向上しました。
1952年3月25日: 西武新宿線の西武新宿駅～高田馬場駅間が開通、新宿エリアへのアクセスが向上しました。
1953年3月28日: 田無町～東久留米間の複線化、更なる輸送力増強に繋がりました。
1953年9月26日: 東久留米～清瀬間の複線化も完了し、運行効率が改善されました。
1958年12月19日: 柳瀬信号所～所沢間の複線化により、所沢エリアの輸送力が強化されました。
1959年12月21日: 清瀬～秋津間の複線化によって、更なる輸送力向上と運行の安定化が図られました。

1960年代

1960年代には、池袋線の輸送力強化と路線の延伸、そして貨物駅の廃止など、多岐にわたるダイヤ改正が行われました。

1960年5月25日: 秋津～所沢間の複線化が完了。
1963年9月1日: 西武市場貨物駅が廃止されました。これは、貨物輸送の減少と、土地利用の効率化を目的としたものでした。
1963年11月1日: 池袋線の池袋～所沢間で急行列車の10両運転を開始。輸送力の大幅な向上に繋がりました。
1965年11月5日: 所沢～西所沢間の複線化を実施。
1966年5月25日: 西所沢～小手指信号所間の複線化によって、運行効率が向上しました。
1967年4月1日: 豊岡町駅を入間市駅に改称しました。
1967年10月27日: 所沢～新所沢間、10月28日には小手指信号所～武蔵藤沢間の複線化が相次いで実施されました。
1967年11月15日: 朝のラッシュ時間帯において、池袋線と新宿線の輸送力増強のためのダイヤ改正を行いました。池袋線では、各駅停車の一部を準急に格上げし、編成両数の変更も行われました。新宿線では、各駅停車の一部を準急に格上げし、編成両数の変更などが行われました。
1968年5月14日: 拝島線開通に伴い、新たなダイヤが導入されました。
1968年11月13日: 武蔵藤沢～入間市間の複線化が完了。
1969年9月26日: 新所沢～入曽間の複線化を実施。
1969年10月2日: 仏子～笠縫信号所間の複線化によって、運行効率が向上しました。
1969年10月14日: 西武秩父線が新規開業しました。101系・5000系「レッドアロー号」が同時に登場しました。

1970年代

1970年代は、西武秩父線の開業後、さらに路線網の充実と輸送力増強が図られた時代です。

1970年11月20日: 小手指駅が開業しました。
1973年11月29日: 池袋線と新宿線で、朝ラッシュ時間帯のダイヤ改正が行われました。池袋線では、急行の停車駅変更や、準急の増発などが実施されました。新宿線では、急行・準急の8両編成化などが行われました。
1975年3月20日: 入間市～仏子間の複線化が完了しました。
1975年11月26日: 入曽～入間川（現・狭山市）間の複線化により、運行効率が向上しました。
1975年12月8日: 拝島線で6両運転を開始しました。
1976年3月1日: 朝夕の時間帯を中心にダイヤ改正を行い、西武新宿～西武秩父間に特急「おくちちぶ」の運転を開始しました。池袋線と新宿線で、それぞれ急行・準急の増発や格上げなどが行われました。
1977年12月19日: 新型車両2000系が登場しました。池袋線と新宿線で、それぞれ優等列車の増発や編成両数の変更などが行われました。また、萩山駅で拝島線と多摩湖線の分割・併合を日中のみ取りやめ、単独運転となりました。荷物列車は廃止されました。

1980年代

1980年代には、最高速度の引き上げ、新駅開業、新種別の導入、そして赤電の運用終了など、大きな変化がありました。

1980年3月12日: 新型車両新101系が登場しました（1979年製造）。南大塚～脇田信号場間の複線化も完了しました。
1980年3月17日: 新宿線・池袋線に快速急行種別が新設されました。池袋線には通勤急行・通勤準急・快速種別も加わりました。朝ラッシュ時間帯の10両編成列車を増発しました。池袋線と新宿線で、ラッシュ時間帯のダイヤを大幅に見直しました。
1981年3月6日: 狭山線下山口駅に交換設備を設置しました。
1982年1月18日、12月20日: 下原駅が廃止されました。
1983年12月12日: 池袋線で運行されていた「豊島園準急」が廃止されました。赤電と呼ばれる車両の本線系統での運用が終了しました。
1985年4月25日: 山口線が再開業しました（軽便鉄道から新交通システムへ改築、営業区間変更）。多摩湖線で、野球開催日に準急の運転を開始しました。
1986年5月頃: 沼袋駅のホーム改良工事のため、各駅停車の優等待避駅を一時的に変更しました。
1988年12月5日: 大幅なダイヤ改正を実施し、最高速度を引き上げました。池袋線に通勤快速を新設し、池袋線と新宿線のダイヤを大幅に見直しました。拝島線で8両運転を開始しました。
1989年4月1日: 秩父鉄道秩父本線との乗り入れを開始しました。
1989年12月11日: 西武鉄道時刻表の判型をB5判からA5変形判に変更しました。

1990年代

1990年代には、新型車両の導入、西武有楽町線の開業・延伸、そして直通運転の開始など、大きな変化がありました。

1991年3月11日: 土曜日のダイヤを土休日ダイヤに変更しました。
1993年12月6日: 新型車両9000系、10000系「ニューレッドアロー」が登場しました。池袋線で平日昼間に快速急行が登場しました。新宿線に有料特急「小江戸」が運転開始されました。
1994年12月7日: 西武有楽町線の練馬～新桜台間が開業し、営団有楽町線との相互乗り入れを開始しました。練馬高野台駅が開業しました。
1995年11月1日: 多摩川線でワンマン運転を開始しました。
1996年3月28日: 定期貨物輸送を廃止しました。
1997年3月12日: 特急レッドアローを大幅に増発しました。
1998年3月26日: 西武有楽町線が複線化し、営団地下鉄有楽町線、営団地下鉄有楽町線新線（現在の東京メトロ副都心線）との相互直通運転を開始しました。

2000年代

2000年代は、新型車両の導入、複々線化の進展、そして相互直通運転の拡大などが特徴です。

2000年3月29日: 新型車両20000系が登場しました。
2001年12月15日: 中村橋～練馬高野台間が複々線化されました。
2003年3月12日: 練馬～中村橋間が複々線化されました。
2005年3月17日: 特急レッドアロー「ちちぶ号」を増発しました。
2007年3月6日: 新宿線の快速急行が狭山市と東村山に停車するようになりました。
2008年6月14日: 東京メトロ副都心線開業に伴うダイヤ改正を実施しました。池袋線と西武有楽町線、東京メトロ副都心線との相互直通運転を開始しました。「普通」を「各停」に変更しました。
2010年3月6日: 特急レッドアローの発車時刻を統一しました。

2010年代

2010年代は、東日本大震災の影響、新型車両の導入、そして相互直通運転の更なる拡大など、様々な出来事がダイヤ改正に影響を与えました。

2011年3月5日: 東北地方太平洋沖地震の影響による節電ダイヤを実施しました。
2012年6月30日: 池袋線練馬高野台駅～石神井公園駅間の複々線化が一部完成しました。
2013年3月16日: 東京メトロ副都心線と東急東横線、横浜高速鉄道みなとみらい線との相互直通運転を開始しました。
2016年3月26日: 池袋線と新宿線の特急電車を増発しました。
2017年3月25日: 座席指定制列車S-TRAINの運行を開始しました。
2018年3月10日: 座席指定制列車拝島ライナーの運行を開始しました。
2019年3月16日: 新型特急車両Laviewの運行を開始しました。

2020年代

2020年代は、新型コロナウイルス感染症の流行と、それに伴う利用状況の変化がダイヤ改正に大きな影響を与えています。

2020年3月14日: 東京メトロ有楽町線日中5分間隔化に伴うダイヤ改正を実施しました。
2020年4月29日～: 新型コロナウイルス感染症流行によるダイヤ変更を行いました。
2021年3月13日: 働き方改革および新型コロナウイルス感染症の影響による終電繰り上げに伴うダイヤ改正を行いました。「西武遊園地」駅を「多摩湖」駅に改称しました。
2022年3月12日: 生活様式の変化に伴う利用状況の変化に応じたダイヤ変更を行いました。
2023年3月18日: 新宿線と池袋線のダイヤ改正を行いました。
2024年3月16日: 多摩川線以外の全線でダイヤ改正を実施しました。

まとめ

西武鉄道のダイヤ改正は、時代の変化、技術革新、そして利用者ニーズを反映したものでした。今後も、社会情勢の変化に対応しながら、より便利で快適な鉄道サービスを提供していくことが期待されます。

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