西脇英夫

西脇英夫は、1943年11月9日に東京都で生まれ、2021年6月4日に77歳でこの世を去りました。日本大学芸術学部を卒業後、CFプロダクションでの勤務を経て、雑誌『東京25時』の編集に携わりました。その後、フリーランスとして活動を始め、『キネマ旬報』や『映画批評』といった映画雑誌に映画評論のコラムを寄稿し、その独特な視点と批評精神で多くの読者を魅了しました。現在でも『キネマ旬報』にてコラムを連載しており、その評論活動は多岐にわたります。

西脇英夫は、漫画原作者としても才能を発揮し、「東史朗」名義で数多くの作品を手掛けました。劇画からコメディまで幅広いジャンルをこなし、その作品は多くの読者に愛されました。また、清彗社の漫画情報誌『だっくす』から改名後の『ぱふ』にかけて連載された『B級劇画講座』では、そのユニークな視点と豊富な知識が披露されました。この連載は、後の漫画評論や研究に大きな影響を与えたと言えるでしょう。

さらに、西脇英夫は脚本家としても活動し、『西部警察』などの人気ドラマの脚本を手掛けました。小説家としては、「机宙人」名義で作品を発表し、その多様な才能を遺憾なく発揮しました。これらの活動は、彼のエンターテイメントに対する深い愛情と、多岐にわたる才能を示しています。


西脇英夫の主な著書には、映画評論として『アウトローの挽歌 -黄昏にB級映画を見てた-』、『日本のアクション映画 -裕次郎から雷蔵まで-』、『映画より面白い -読んで観ろ! 必読原作セレクト100-』があります。また、シネアルバムとして『日本映画〈1976 1975年公開日本映画全集〉』から『日本映画〈1978 1977年公開日本映画全集〉』までを佐藤忠男、山根貞男と共に編集しました。小説作品としては、西脇英夫名義で『浪人無宿』、『浮世の剣』を、机宙人名義で『柳生暗殺秘録』、『島原メシア戦記』、『薩摩が背いた!』、『本願寺の謀略』などを執筆しました。漫画原作では、東史朗名義で『マスコミゲリラ』、『セーラー服怨歌』、『牙拳』、『地獄の戦鬼』など、数多くの作品を手がけました。西脇英夫名義では、『極道記者』や『欲望地獄』などの作品があります。


これらの作品を通じて、西脇英夫は映画、漫画、小説、脚本と多岐にわたる分野でその才能を発揮し、日本のエンターテイメント界に多大な貢献をしました。彼の作品は、今も多くの人々に愛され、その影響力は計り知れません。

2021年6月4日、西脇英夫は胃がんのため東京都大田区の病院で生涯を閉じました。77歳でした。彼の情熱と創造性は、これからも多くの人々にインスピレーションを与え続けることでしょう。

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