角田幸吉

角田 幸吉の生涯と業績

角田 幸吉（かくた こうきち、1896年5月27日 - 1966年4月7日）は、日本の著名な政治家、法学者、そして弁護士でありました。彼は衆議院議員として2期にわたり国政に携わり、その後は東洋大学で教授として後進の指導に尽力しました。

幼少期と教育

1896年5月27日、宮城県に生まれた角田は、法学に対する強い関心を持ち続けました。1921年に法政大学専門部法律科を卒業し、同年内に弁護士試験に合格。その後、彼は弁護士業をスタートさせました。弁護士として活動する中で、法律学の研究にも意欲を示し、学究の道へ進むことになります。

法政大学でのキャリア

1939年からは法政大学の講師として教鞭をとり、後に教授に昇進しました。1943年には『日本親子法論』という著作を通じて法学博士の学位を取得します。この著書は、法律体系における家族や親子の関係に関する重要な考察を示しており、彼の学術的な足跡を確固たるものにしました。

政治活動

戦後の1947年、角田は第23回衆議院議員総選挙に立候補し、見事当選を果たします。1949年にも再選され、連続して衆議院議員を務めました。彼は初代衆議院人事委員長、裁判官弾劾裁判所の裁判長、および自由党の総務など、多くの重要な役職を歴任しました。これらの役割を通じて、彼は日本の政治においても多大な影響を与えました。

教育と人権擁護活動

衆議院議員を退任した後の1956年、角田は東洋大学法学部の創設に関わり、その教授として教え子たちに法律という重要な知識を伝えました。また、東京弁護士会の人権擁護委員長を務めるなど、法律家としての職務は続きました。これにより、社会の公正を守る活動にも積極的に関与しました。

最後の年と栄誉

1966年3月30日、角田は勲三等旭日中綬章を受章します。そのわずか数日後となる4月7日に逝去し、69年の生涯を閉じました。彼の功績により、死後は正五位に叙せられました。

著作

角田は生涯にわたり多くの法学に関する著書を執筆しました。主な著作には以下があります:

• - 『家族法論 家を中心として』（酒井書店、1931）
• - 『親族法論考』（良書刊行会、1937）
• - 『日本親子法論』（有斐閣、1941）

彼の著作は、法律教育や実務においてとても重要な資料となっています。

参考文献

角田の業績を詳しく知るための資料としては、次のような文献があります：

• - 『日本人物情報大系 第30巻』（皓星社、2000）
• - 清水虎雄による「角田幸吉先生の面影」（『東洋法学』第12巻第1号、東洋大学法学会、1968年9月）

彼の法学と政治に対する情熱は、今も多くの人々に影響を与えています。

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