計呂地駅

計呂地駅について

計呂地駅（けろちえき）は、かつて北海道の紋別郡湧別町に存在していた日本国有鉄道（国鉄）湧網線の駅です。かつては賑わいを見せていたこの駅も、1987年に廃駅となり、現在はその跡地が「湧別町計呂地交通公園」として整備されています。

駅の歴史

計呂地駅は1935年の10月20日に開業されました。これにより、鉄道省湧網西線の中湧別駅からの区間が開通し、一般駅として機能し始めました。その後、1936年には当駅から中佐呂間駅（後の佐呂間駅）までの延伸が行われ、中間駅に昇格しました。1949年には日本国有鉄道に移管され、1953年には湧網線に改称されました。

1958年には駅舎が改築され、1972年には貨物取り扱いが廃止されました。1977年には副本線の4番線が撤去され、1987年に湧網線全線が廃止された際についに廃駅となりました。

駅名の由来

駅名は、駅の位置する地域に由来しています。アイヌ語には「ケイ・ラツ」（サケの皮で作った靴を忘れた場所）や「ケレオチ」（非常に削られた場所）など、いくつかの説が存在しています。

駅の構造

廃止時の計呂地駅には1面2線の島式ホームがあり、列車の交換が可能な設計でした。駅舎は構内の南東部分に配置され、ホームとの連絡には踏切が利用されました。ここでは手作りの入場券が販売されており、駅の個性的な観光要素となっていました。

利用状況

計呂地駅の利用人員については詳しい記録が残されておりませんが、周辺地域への貢献があったと考えられています。近隣には国道238号や北海道道685号計呂地若佐線が通っており、交通の要所でもありました。

駅周辺のスポット

計呂地駅からは、郵便局や計呂地川、さらに北へ行けばサロマ湖といった名所があります。ただし、サロマ湖は駅からは樹木に遮られたため、視界には入らなかったようです。また、駅の約1.3km北西には桜ヶ岡があります。

現在の様子

1999年時点では、旧駅の跡地にはこの駅に関連する蒸気機関車や旧型客車が保存されていました。これらの車両は、2010年に改装され、保存状態も良好でした。鉄道資料室として使用される駅舎には、当時の駅名標や備品が保存されています。また、敷地内には当駅の歴史を記録した記念碑も設置されています。

旧駅舎の保存と周辺の整備によって、計呂地駅の歴史を後世に伝える役割を果たしており、訪れる人々に鉄道の魅力と地域の記憶を伝えています。廃駅となった今も、その歴史は多くの人々に親しまれています。

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