国道238号

国道238号：オホーツク海沿いを北上する、日本最北の国道

国道238号は、北海道の網走市を起点に稚内市に至る一般国道です。オホーツク海の海岸線をほぼ全線にわたって走り、日本最北端の国道として知られています。その全長は約319.6kmにも及び、3桁の路線番号を持つ一般国道の中では最長となります。

起点から終点まで：オホーツクの絶景と歴史の道

起点である網走市からは、網走湖、能取湖、サロマ湖といったオホーツク海に面した美しい湖々を眺めながら北上します。道中は、常呂郡佐呂間町、紋別郡上湧別町、紋別市、紋別郡興部町、紋別郡雄武町、枝幸郡浜頓別町といった、オホーツク地方の様々な町々を抜け、変化に富んだ風景が広がります。

特に宗谷岬に近づくにつれて、交通量は減少しますが、その分雄大な自然を満喫できる区間となります。宗谷岬では、日本最北端の地碑が設置されており、天候が良ければ海の向こうにサハリンを望むことも可能です。終点の稚内市は、国道40号と交わる市街地の中に位置しています。

快適なドライブと、歴史的痕跡

国道238号は、信号機が比較的少なく、比較的走りやすい道路として知られています。しかし、長距離路線であるため、運転には十分な注意が必要です。

かつては、湧網線、名寄本線、興浜南線、興浜北線、天北線といった鉄道路線が並行していましたが、これらは1989年までに全て廃止されました。現在では、バスターミナルや記念公園、モニュメントといった形で、これらの路線の痕跡を沿道で見ることができます。

主要なバイパスと道路施設

交通量の多い区間には、いくつかのバイパスが整備されています。代表的なものとして、常呂バイパス、紋別バイパス、枝幸バイパスなどがあります。これらのバイパスは、交通渋滞の緩和や安全性の向上に貢献しています。

また、国道238号沿いには、北オホーツクトンネルをはじめとしたトンネルや、芭露橋、湧別大橋、信部内橋など多くの橋梁が存在します。これらの構造物は、オホーツク地方の厳しい自然条件を克服し、交通の確保に重要な役割を果たしています。

さらに、道の駅も複数設置されており、観光客やドライバーにとって休憩場所として利用されています。代表的な道の駅としては、オホーツク総合振興局管内にある「道の駅サロマ湖」、「道の駅愛ランド湧別」、「道の駅おうむ」、宗谷総合振興局管内にある「道の駅マリーンアイランド岡島」、「道の駅さるふつ公園」などが挙げられます。

歴史と路線データ

国道238号は、1953年に二級国道238号網走稚内線として指定され、1965年には一般国道238号となりました。その後も、防雪対策や交通安全対策などの改良工事が継続的に行われ、現在に至っています。

主な重複区間としては、国道239号（起点～興部町）、国道242号（起点～湧別町）があります。

総延長は319.6km、重用延長は0.1kmで、未供用延長はありません。指定区間は全線となっています。

まとめ

国道238号は、オホーツク海の美しい風景と、歴史的な背景を併せ持つ魅力的な国道です。ドライブを通じて、北海道の自然と文化に触れることができる貴重なルートとなっています。ただし、長距離路線であることを考慮し、安全運転を心がけることが重要です。

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