設楽町民図書館

設楽町民図書館について

設楽町民図書館は、愛知県北設楽郡設楽町田口に位置する公共図書館です。町役場議場棟の一角に設けられており、町民の知的好奇心を満たす場として活用されています。ただし、図書館法に基づく図書館ではなく、地方教育行政に関する法律に基づいて設置されています。

歴史

開館以前

明治時代、町村制施行に伴い、北設楽郡の青年組織では図書や新聞の縦覧が奨励されていました。各村の青年団が書籍や雑誌の購読を勧め、書籍棚を設置するなどの活動を行っていました。昭和31年に設楽町が誕生した後も、公共図書館は設置されませんでしたが、学校図書館が学習資料センターとして重視されました。平成14年時点では、町内の各小学校や中学校に豊富な蔵書がありました。

設楽町民図書館の開館（1991-2014）

設楽町民図書館は、平成3年に旧田口小学校の特別室校舎を再利用して開館しました。当初は図書室の他に、教育委員会事務局、へき地研究コーナー、視聴覚ライブラリー、会議室などが設置されていました。開館当初は利用者が多かったものの、徐々に減少傾向にありました。夏休み期間中は冷房が完備されているため、小中学生が多く利用しました。毎月「図書館だより」を発行し、図書館の活動や新着図書などを紹介していました。平成14年度末の蔵書数は約1万4千冊でした。

設楽町役場への移転(2014-)

2000年代に入ると、旧田口小学校跡地への町役場新庁舎建設が計画され、新庁舎に図書館を設置する方針が決定しました。当初は鉄筋コンクリート造が予定されていましたが、木材利用促進法の施行に伴い、地元産の木材を用いた木造建築に変更されました。新庁舎建設中の仮移転を経て、平成26年1月6日に新庁舎で図書館業務を開始しました。8月には展示スペース「町民ギャラリー」が図書館前に設けられました。図書館内は靴を脱いでスリッパに履き替えるスタイルとなっています。

建物

新庁舎は、愛知県の自治体では初となる木造平屋建てです。柱、外壁、内装材、建具、家具などに地元の木材がふんだんに使用されています。特に、柱には町有林から伐採された杉と檜が使用されています。新庁舎の総工費は13億8600万円で、一部は設楽ダム建設に伴う補助金などが充てられました。

その他の施設

つぐグリーンプラザ図書室

平成17年に設楽町に編入合併した旧津具村には、つぐグリーンプラザという社会教育・体育施設があります。その中には図書室があり、閲覧机も多数設置されています。学生は涼しい環境で勉強することが可能です。

きらきら文庫

平成6年に、住民が自宅の居間を開放して「きらきら文庫」を開設しました。当時、津具村には図書室や図書館がなかったため、文庫は地域の子どもたちにとって貴重な存在でした。この文庫を母体として、「津具語りの会」が誕生し、音読フェスティバルも開催されています。平成26年時点で、蔵書は約2300冊です。

利用案内

（利用案内は図書館の公式サイト等でご確認ください）

参考資料

設楽町誌編さん委員会『設楽町史 教育・文化編』設楽町、2004年。

外部リンク

設楽町ホームページ
設楽町民図書館
つぐグリーンプラザ図書室

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