許壮会

許壮会（ホ・ジャンフェ）は、1954年6月15日生まれ、江原道原州市出身の韓国の囲碁棋士です。韓国棋院に所属し、九段の段位を持ちます。その棋士としての輝かしい経歴に加え、後進の育成にも力を注ぎ、多くの才能ある棋士を輩出してきました。

棋士としての歩み

1977年に入段を果たし、プロ棋士としてのキャリアをスタートさせました。1982年には王位戦リーグ入りを果たし、翌1983年には王位戦挑戦者となるなど、早くからその才能を発揮しました。しかし、挑戦手合では当時のトップ棋士であった曺薫鉉に0-4で敗れ、王位獲得はなりませんでした。同年には、その活躍が認められ棋道文化賞新鋭棋士賞を受賞しています。その後も1986年、87年と名人戦リーグ入りを果たすなど、常に第一線で活躍を続けました。1992年には新人王戦でベスト4に進出しましたが、新鋭の李昌鎬に敗れています。1996年に八段に昇段、2003年には九段へと昇段しました。

囲碁道場主としての貢献

許壮会の最大の功績の一つとして挙げられるのが、1992年に設立した囲碁道場です。この道場からは、金栄三（1993年入段）、金明完（1994年入段）をはじめ、安永吉、玄味眞、宋秦坤、朴正祥、金世実、陳時暎、朴承華など、数多くのプロ棋士が巣立っています。2006年までに、道場出身のプロ棋士は26名に達し、韓国囲碁界における重要な人材育成機関としての地位を確立しました。彼の道場は、韓国の三大囲碁道場の一つとして知られています。

また、許壮会は国際交流にも積極的に取り組みました。中国の呉玉林とともに、道場生と中国若手棋士との対抗戦を企画し、これが発展して1997年からは韓国棋院と中国囲棋協会による中韓新鋭対抗戦として公式戦化されました。この対抗戦は、両国の若手棋士の育成と交流に大きく貢献しています。

著作

許壮会は、囲碁の普及にも力を入れており、子供向けの囲碁教材として『子供囲碁修練場 (入門)(初級)(中級)』を執筆しました。これは、子供たちが囲碁を楽しく学び、棋力向上を目指すための教材として活用されています。

許壮会は、棋士としてだけでなく、指導者、教育者としても韓国囲碁界に多大な貢献を果たした人物です。彼の育成した棋士たちが、今後の韓国囲碁界を牽引していくことが期待されています。

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