諏訪神社 (松本市波田)

諏訪神社の由緒と歴史

諏訪神社は、長野県松本市波田に位置する神社で、祭神として建御名方命をお祀りしています。その起源は古く、863年（貞観5年）に諏訪大社から勧請されたと伝えられています。当初は現在の場所ではなく、中波田の神の洞に鎮座していましたが、中世末期に現在地へと移されました。

槻井泉社との合祀

諏訪神社は、成立後、槻井泉社（つきいいずみしゃ）の社殿と合殿となりました。槻井泉社は天之水分神（あめのみくまりのかみ）、大物主神（おおものぬしのかみ）、国之水分神（くにのみくまりのかみ）を祀る神社で、1124年（天治元年）にこの地全体の産土神と定められました。この合祀により、諏訪神社は地域住民にとってより重要な存在となっていきました。

中世末期の移転と産土神としての確立

古くは中波田の神の洞にあった諏訪神社ですが、中世末期に現在の場所に移されました。1584年（天正12年）には本殿が造立された記録が残っており、この頃から地区の産土神として地域に深く根付いたと考えられます。現在も、地域の人々から篤く信仰されています。

境内と末社

諏訪神社の境内には、樹齢を重ねた大木が多く、鬱蒼とした森が広がっています。この森は神聖な雰囲気を作り出し、訪れる人に静寂と安らぎを与えます。また、境内にはいくつかの末社があり、竜田社、神明社、津島社、秋葉社、月読社、八王子社、子安社、槻本社が祀られています。

アクセス

諏訪神社へのアクセスは、アルピコ交通（通称・松本電鉄）上高地線の波田駅から南へ約930mの場所に位置しています。駅から徒歩で訪れることが可能です。

波田地区の他の主な神社

波田地区には、諏訪神社の他にも波多神社や三神社など、地域の人々に信仰されている神社があります。これらの神社もまた、地域の歴史と文化を語る上で重要な役割を果たしています。

参考資料

この記述は、波田町誌編纂委員会が1987年3月に発行した『波田町誌 歴史編』を参考に作成されました。

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