警務科

陸上自衛隊の警務科について

陸上自衛隊には、様々な職種がありますが、その中でも警務科は、隊内の秩序を維持し、安全を確保するために重要な役割を担っています。

警務科の任務

警務科の主な任務は以下の通りです。

警護: 要人警護や施設警備などを行います。
道路交通統制: 自衛隊車両の交通整理や交通違反の取り締まりを行います。
自衛隊員の規律違反の防止: 隊員の規律違反を未然に防ぎ、違反行為があった場合は対応します。
犯罪捜査: 隊内で発生した犯罪の捜査を行います。
儀仗: 式典などにおいて、儀仗を行う部隊もあります。（第302保安警務中隊など）

これらの任務は、自衛隊内部の秩序を維持し、隊員が安心して任務に専念できる環境を作る上で欠かせないものです。警務科は、諸外国の憲兵に相当する役割を担っていると言えるでしょう。

警務科部隊

警務科には、様々な部隊があります。主な部隊は以下の通りです。

警務隊: 防衛大臣直轄の部隊で、司法警察職務と保安職務を担います。三等陸曹以上の隊員は、特別司法警察職員として「警務官」とも呼ばれます。
中央警務隊:
北部方面警務隊:
東北方面警務隊:
東部方面警務隊:
中部方面警務隊:
西部方面警務隊:

これらの方面警務隊は、それぞれの方面隊の管轄区域における警務活動を担っています。

かつては、方面総監直轄の保安中隊がありましたが、平成19年度の部隊改編により、各方面警務隊隷下の「保安警務中隊」に改編されました。これにより、従来の保安職務に加え、司法警察職務も担うことになりました。

また、各師団・旅団司令部付隊には「保安警務隊」が編成されていましたが、こちらも平成19年度の部隊改編により、各駐屯地の地区警務隊本部の隷下となり、「直接支援保安警務隊」という名称で活動しています。これらの部隊にも司法警察職務が付与されています。

警務科の教育

警務科の隊員は、陸上自衛隊小平学校の警務科部で専門的な教育を受けます。

職種標識と隊旗

警務科の職種標識の色は藍色、隊旗の色はねずみ色です。

まとめ

警務科は、陸上自衛隊の秩序維持に不可欠な存在です。その任務は多岐にわたり、隊員の安全と規律を守る上で重要な役割を果たしています。警務隊、方面警務隊、地区警務隊が連携し、それぞれの役割を果たすことで、自衛隊全体の円滑な活動を支えています。

もう一度検索