谷口忠大

谷口 忠大（たにぐち ただひろ）

谷口忠大は、1978年6月24日京都市で生まれた情報工学者で、現在は京都大学情報学研究科の教授として活動しています。彼は、立命館大学の情報理工学部でも教授を務め、その後、パナソニックのシニアテクニカルアドバイザーを務めています。特に、ビブリオバトルというユニークな文化活動の考案者として広く知られており、彼の研究は人工知能やロボット工学における新しいアプローチに注目されています。

経歴

谷口は洛星高等学校を1997年に卒業後、2001年に京都大学工学部物理工学科を卒業しました。その後、同大学院工学研究科の精密工学専攻博士課程を修了し、2006年には博士（工学）の学位を取得しました。彼の論文題目は「環境との相互作用に基づく自律適応系の構成論的研究」であり、このテーマは後の研究にも影響を与えました。

大学院在学中の2005年には、日本学術振興会の特別研究員として活躍し、翌年にはPD（ポスドク）博士研究員に昇格しました。この頃に彼はビブリオバトルを創案し、多くの学生や研究者に広がりを見せました。2008年には立命館大学に助教として就任し、2010年には准教授へと昇格しました。
これらの経歴の中で、2015年から2016年にはImperial College Londonの客員准教授として国際的な経験も積みました。

2017年に再び立命館大学の情報理工学部において教授に就任し、同年にパナソニックビジネスイノベーション本部の客員総括主幹技師にも就任しました。
2024年には、京都大学大学院情報学研究科で教授としての新たなステージに進むことが決定しています。

研究分野

谷口の専門分野は、人工知能、記号創発ロボティクス、及び記号創発システム論です。彼は、環境との相互作用を通じて、人工知能やロボットが如何に自発的に内部表現や認識を形成していくかを探求しています。彼の研究は単に技術的な側面だけでなく、社会や人々との関連性にも重点を置いているため、学際的なアプローチが特徴的です。intsima

主な業績

谷口は多くの著作も残しており、以下に主な著書を挙げます:

• - 『コミュニケーションするロボットは創れるか―記号創発システムへの構成論的アプローチ』（NTT出版、2010年）
• - 『ビブリオバトル 本を知り人を知る書評ゲーム』（文春新書、2013年）
• - 『記号創発ロボティクス 知能のメカニズム入門』（講談社選書メチエ、2014年）
• - 『イラストで学ぶ 人工知能概論』（講談社、2014年）
• - 『賀茂川コミュニケーション塾』（世界思想社、2019年）
• - 『心を知るための人工知能―認知科学としての記号創発ロボティクス―』（共立出版、2020年）

また、彼は学術的な功績に対して数々の賞を受賞しており、計測自動制御学会の学術奨励賞や、システム制御情報学会の各種賞を受賞しています。

外部リンク

• - 公式ウェブサイト
• - Facebook Page
• - Ask.fm

谷口忠大の研究と活動は、現代の人工知能技術の進展に大きく寄与しており、今後の展開にも大いに期待が寄せられています。

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