谷川多佳子

谷川 多佳子（たにがわ たかこ）

1948年1月10日生まれの谷川多佳子は、東京都文京区に生まれた日本の著名な哲学者です。専門とする分野は近世哲学で、特にデカルトやライプニッツに関する研究を深めています。また、筑波大学の名誉教授としても知られています。

人物・来歴

谷川氏は旧姓を金丸とし、1972年に東京外国語大学のフランス語科を卒業後、1979年にパリ第1大学大学院の哲学研究科に進学しました。彼女はそこで近代思想の研究を行い、哲学博士の学位を取得します。1980年には札幌医科大学の助教授に就任し、その後1985年には流通経済大学の助教授として活躍、1990年には筑波大学の教授に就任します。91年には「デカルト研究 理性の境界と周縁」という論文で筑波大学より博士（文学）の学位を取得し、2012年に定年を迎えるまでその教壇に立ち続けました。最終的に名誉教授としてその成果は評価されています。

著作

谷川氏の主な著作については、以下のような単著があります。

• - 『デカルト研究：理性の境界と周縁』(1995年、岩波書店)
• - 『デカルト『方法序説』を読む』(2002年、岩波セミナーブックス、2014年、岩波現代文庫)
• - 『主体と空間の表象：砂漠・エクリチュール・魂』(2009年、法政大学出版局)
• - 『メランコリーの文化史：古代ギリシアから現代精神医学へ』(2022年、講談社選書メチエ)

彼女はまた、共著や解説を通じても、近世哲学の理解を深めるために貢献しています。代表的な共著には次のようなものがあります。

• - 『習俗：生き方の探求』(2001年、国書刊行会)
• - 『ライプニッツを学ぶ人のために』(2009年、世界思想社)
• - 『真理の探究：17世紀合理主義の射程』(2005年、知泉書館)

谷川多佳子は翻訳にも力を注いでおり、特にデカルトの作品やライプニッツ著作集の翻訳により、近世哲学の日本における普及に寄与しています。彼女の翻訳作品には、デカルトの『方法序説』や『情念論』、そしてライプニッツの作品が含まれます。

論文

数多くの論文を執筆し、谷川氏は近世哲学に関する重要な洞察を提供してきました。彼女の研究は、デカルトやライプニッツの哲学的問題に対する理解を深め、日本における哲学教育の進展に寄与しています。

結論

谷川多佳子は、日本の近代哲学研究において重要な役割を果たしてきた哲学者です。その業績と知見は、日本国内外で評価され、多くの後進に影響を与えています。彼女の著作や研究は、今後も多くの読者に思索の機会を提供し続けることでしょう。

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