谷津トンネル

谷津トンネル：伊豆急行最長の鉄道トンネル

谷津トンネルは、静岡県賀茂郡河津町と下田市の境界、伊豆急行線河津駅と稲梓駅間に位置する鉄道トンネルです。伊豆急行線内で最も長いトンネルとして知られています。

概要

長さ: 2,796メートル

開通当時、谷津トンネルは私鉄の長大トンネルとして、近鉄大阪線の旧青山トンネル（3,432m）、近鉄奈良線の旧生駒トンネル（3,388m）に次ぐ、3番目の長さを誇っていました。

建設の経緯

伊豆急行線の当初計画では、河津駅から南は海岸線に沿って建設される予定でした。しかし、建設を主導した東急に対し、西武鉄道が下田市白浜周辺の土地（下田プリンスホテルとその周辺）を先行して取得するという動きに出ました。これは、東急への免許付与に対する西武側の不満表明とも言える行為でした。

この西武側の動きにより、伊豆急行線は河津駅の南で進路を山側へ変更せざるを得なくなり、その結果として谷津トンネルを掘削する必要が生じたのです。

沿革

1961年12月10日: 伊豆急行の営業運転開始と同時に、谷津トンネルの供用が開始されました。
1991年9月: 伊豆半島南部を襲った集中豪雨により、トンネル内が土砂と水に埋没する甚大な被害を受けました。線路の埋没被害も発生し、河津～稲梓間は約3ヶ月間不通となりました。
2002年4月: 谷津トンネルの耐震補強工事が開始されました。
2016年12月: 谷津トンネルの耐震補強工事が完了しました。

関連情報

谷津トンネルについてさらに知りたい場合は、以下の項目も参照ください。

伊豆急行
伊豆急行線
東京急行電鉄（現：東急電鉄）
伊豆箱根鉄道
西武鉄道
伊豆戦争
河津町
下田市
トンネル

外部リンク

* 伊豆急行オフィシャルホームページ

谷津トンネルは、伊豆急行の歴史と伊豆半島の地形、そして過去の災害を乗り越えてきた人々の努力を物語る、重要な鉄道施設と言えるでしょう。

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