谷真海

谷 真海（たに まみ）について

谷真海は1982年3月12日に宮城県気仙沼市で生まれた日本の女子陸上選手であり、パラトライアスロン選手でもあります。彼女は、特に走幅跳の競技者として知られ、数々の国際大会で優れた成績を収めています。現在はサントリーホールディングス株式会社に勤務する一方、パラリンピック選手としても活動しています。

経歴と挑戦

彼女は中学校時代に陸上競技を始め、その後仙台育英学園高等学校を経て、早稲田大学商学部に進学しました。在学中はチアリーダーの活動にも従事し、スポーツに対する情熱を育んでいきました。しかし、彼女の人生は2001年に骨肉腫を発症することにより、大きな転機を迎えます。治療の結果、2002年4月に右足膝下を切断することになりました。

リハビリの一環として水泳に取り組みながら、彼女は陸上競技への復帰を強く願い、2020年の東京パラリンピック出場を目指すことを決意します。卒業後はサントリーに入社しながら、アスリートとしての活動を続けました。

パラリンピックでの活躍

谷は走幅跳において数回のパラリンピックに出場しました。2004年のアテネパラリンピックでは3m95cmで9位に入賞し、続く2008年の北京大会では4m28cmで6位、2012年ロンドン大会では自己記録となる4m70cmを跳び、9位という成績を残しました。その後、2013年にはブラジルのサンパウロ大会で5m02cmの日本新記録を樹立し、同年の国際パラリンピック委員会（IPC）世界選手権では銅メダルを獲得しました。

社会貢献と活動

競技者としての活動だけに留まらず、谷は障害者スポーツの理解と支援を広げるための活動にも積極的に取り組んでいます。特に2013年には2020年東京オリンピック・パラリンピックの招致に貢献し、その功績が認められて「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2014」に選ばれました。

プライベートと家族

2014年には電通の社員と結婚し、2015年には第1子となる男児を出産しました。結婚後は谷真海としてトライアスロン競技にも挑戦し、2020年東京パラリンピックを目指すこととなりました。2017年には横浜で行われたパラトライアスロンの世界シリーズで優勝を果たし、同年9月には初出場の世界選手権でも優勝しました。

東京パラリンピックとその後

2021年7月、日本パラリンピック委員会により、彼女が東京パラリンピックの開会式での日本選手団の旗手に選ばれました。2021年8月29日には、東京パラリンピックのトライアスロン競技に出場し、1時間22分23秒の成績で10位を記録しました。彼女の挑戦は今も続いており、未来への期待が寄せられています。

著書とメディア出演

谷はその経験をまとめた著書も発表しており、代表作には『ラッキーガール』や『夢を跳ぶ―パラリンピック・アスリートの挑戦』などがあります。また、メディアにも積極的に出演しており、NHKのサンデースポーツではコメンテーターを務めています。彼女の生き方は多くの人々に感動を与え、希望の象徴となっています。

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