豊川市立西部中学校
豊川市立西部
中学校(とよかわしりつ せいぶちゅうがっこう)は、
愛知県豊川市国府町岡本に位置する公立
中学校です。「西中(せいちゅう)」の略称で地元に親しまれています。豊川市の西部に位置し、学校の前面には音羽川が静かに流れ、後背には緑豊かな山がそびえるなど、自然に恵まれた閑静な環境にあります。
本校の学区は、主に豊川市立国府小学校および豊川市立御油小学校の通学区域を包含しています。
2013年度時点の情報では、生徒数はおよそ610名、クラス数は19クラスで構成されていました。
学校生活と特色ある取り組み
西部
中学校では、一般的な制服に加え、ジャージでの登校も許容されています。ただし、入学式や卒業式のような公式な式典、全校集会や学年集会などの集会日、そして定期試験実施日は、制服での登校が定められています。かつての学校指定ジャージは
えんじ色を基調としており、冬用の厚手のタイプは気候に関わらず着用する生徒もいたようです。
指定ジャージのデザインは変遷をたどっています。2009年度からは新たなデザインが導入され、半袖は白地にピンクのラインと「TOYOKAWA SEIBU」のロゴが入り、長袖はグレーを主体としたデザインになりました。2012年にはデザインは維持しつつ素材が変更され、色合いがやや濃くなりました。さらに2020年には、上着の前面にあったチャックが無くなり、再び素材が改められています。
学校のすぐ目の前を流れる音羽川沿いには、学校部分に限定して遊歩道が整備されています。この遊歩道沿いには多数の桜が植えられており、春の開花時期には美しい景観を楽しむことができます。
校訓と生徒の意識
本校の校訓は、生徒たちの成長と学校生活の規範となるべき四つの目標を掲げています。
最善を尽くそう
深く考え自ら学ぶ
心と体をきたえる
友情を育て、自他ともに生かす
中でも「最善を尽くそう」という言葉は、その英語訳である「Do Your Best」とともに生徒たちの間で広く浸透しています。生徒会役員のスローガンとして使われたり、学校が発行する通信物に大きく記載されたりするなど、学校全体の精神を象徴するフレーズとなっています。
主な年間行事
西部
中学校の年間行事は他の
中学校と多くの点で共通していますが、以下に挙げる二つは特に本校の特色を示す行事として知られています。
西中祭:
2002年度に、従来の
文化祭と体育祭を統合して創設された、本校最大のイベントです。毎年9月21日、22日の二日間にわたって開催されます。1日目の午前中には、運動場を会場に地域住民も参加する「ふれあい活動」が実施され、午後は体育館にて「ステージパフォーマンス」が行われます。このステージでは、文化部の発表や選択授業の成果発表、有志の生徒による企画、さらには教員も加わってパフォーマンスが披露され、生徒たちから大変好評を得ています。かつては1日目の昼食時にPTAによる飲食バザーも開催されていましたが、2009年以降は運営上の都合により実施されていません。2日目は運動場で終日プログラムが行われ、午前はクラスごとの結束を試す「クラス対抗種目」で競い合い、午後は学年やクラス全体で取り組む「長縄跳び」や一糸乱れぬ動きを見せる「マスゲーム」などが披露されます。
校歌探訪: 毎年5月に1年生を対象に行われる行事です。学校の校歌に歌い込まれている場所や情景を、生徒たちが実際に訪れて体験する機会です。例えば、宮路山に登り、山頂から広がる三河湾の眺めを体感するなど、校歌の世界を五感で感じ取ることで、学校への帰属意識や愛着を深めることを目的としています。
校歌の背景
西部
中学校の校歌の作曲は、
童謡「
かわいい魚屋さん」をはじめ、数多くの親しみやすい楽曲を生み出した作曲家の
山口保治氏によるものです。
山口保治氏は、奇しくも本校が位置する豊川市国府町の出身であり、地元への深い繋がりを持つ人物が校歌を手がけたことになります。
学校の沿革とアクセス
本校は、
1947年に豊川市白鳥町の国道1号線沿いに設立されました。創立当時の学区は、国府小学校、桜町小学校、および
宝飯郡御油町立御油小学校の通学区域でした。しかし、
1974年には、自動車交通量の増加などによる環境悪化(いわゆる車公害)を理由に、現在の豊川市国府町岡本の地へ移転が実施されました。旧校地は、現在株式会社アイホークリエイツの敷地として利用されています。
交通アクセスとしては、
名鉄名古屋本線または豊川線の国府駅が最寄り駅となります。国府駅からは、駅の西側へ向かって徒歩でおよそ10分程度の距離に学校があります。
著名な出身者
プロバスケットボール選手として活躍する野澤登真氏は、本校の卒業生です。
関連事項
愛知県中学校一覧
山口保治
外部リンク
* 豊川市立西部
中学校公式サイト