豊平川通

豊平川通 (とよひらがわどおり)

豊平川通は、札幌市豊平区から南区に至る都市計画道路であり、主要市道2975号真駒内篠路線の一部を構成しています。この道路は、1972年の札幌オリンピック開催を契機に、選手村が置かれた真駒内と手稲山のスキー会場を結ぶ「豊平川幹線」として建設されました。

概要

豊平川通は、豊平川の両岸堤防に沿って建設された一方通行の道路です。特徴的な工法として、堤防の外側に隔壁を築き、その上に道路を盛り上げる方式が採用されています。また、河川災害時には駐車スペースとしても機能する歩道が設けられています。この道路は、創成川通とともに札幌市総合交通計画において「都心アクセス強化道路軸」に位置づけられており、将来的な南北延伸に向けたルートの検討が進められています。

路線データ

起点: 札幌市豊平区水車町1丁目 (豊平川右岸通・南7条米里通交点)
終点: 札幌市南区真駒内本町4丁目 (真駒内通交点)
幅員: 20 m
車線数: 4車線

歴史

豊平川の右岸堤防は、終戦後、アメリカ軍が真駒内に設置した基地（キャンプ・クロフォード）と札幌市を結ぶ道路として利用されていました。当時、堤防の上部が削り取られ、瀝青土が敷かれて車両が通行していました。その後、市民からこの堤防上の道を正式な道路として利用したいという要望が上がり、札幌市の交通体系整備の必要性と札幌オリンピック開催が重なったことで、河川両岸の道路整備が実現しました。当初、法的に黙認されていた道路に国費を投入することへの異論もありましたが、オリンピック関係者の熱意や関係者の尽力により解決され、堤防も元の高さに戻されました。

路線状況

豊平川通には、以下の主要な道路施設があります。

南七条大橋 (286 m)
山鼻橋 (豊平川左岸)
新精進橋 (豊平川右岸)
藻岩橋 (174 m)

地理

豊平川通と豊平川の間には、豊平川緑地や豊平川ウォーターガーデンといった緑地が広がっており、市民の憩いの場となっています。これらの緑地には、休憩施設、野球場、サッカー場、テニスコート、パークゴルフ場などの運動施設、遊具を設置したウォーターガーデン、サイクリングロードなどが整備されています。豊平川には、起点から順に、南七条大橋、南大橋、幌平橋、南19条大橋、南二十二条大橋、ミュンヘン大橋、藻岩橋が架かっています。

交差する道路

豊平川通は、以下の道路と交差しています。

豊平川右岸通・豊平川左岸通・南7条米里通
主要市道2974号旭山公園米里線 (菊水旭山公園通)
米里行啓通
市道幌平橋通線
北海道道89号札幌環状線 (環状通)
北海道道453号西野白石線 (白石藻岩通)
福住桑園通
真駒内通

参考文献

『さっぽろ文庫』 4 豊平川、札幌市。
『さっぽろ文庫』 58 札幌の通り、札幌市。

関連項目

札幌市内の通り

外部リンク

建設局／札幌市

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