豊見城高安テレビ・FM送信所

豊見城高安テレビ・FM送信所

豊見城高安テレビ・FM送信所（とみぐすくたかやすテレビ・エフエムそうしんじょ）は、沖縄県豊見城市に設置されている重要な放送施設であり、NHK沖縄放送局のテレビとFM放送の基幹送信所です。また、RBC琉球放送およびOTV沖縄テレビ放送の送信機能も備えており、沖縄県内での情報提供に大きく寄与しています。送信所の高さは165メートルで、周囲を見渡せる高台に位置しています。この地域には、国場川や那覇市内、糸満市、八重瀬町を一望できるため、環境的にも理想的な場所と言えます。

放送区域

この送信所からのテレビ放送は、沖縄本島の名護市の名護湾沿岸部及び東部久志地区を含む地域で、伊江島、慶良間諸島、粟国諸島などの周辺離島にも及びます。FM放送はこれらの地域に加え、沖縄本島の周辺離島にも配信されており、広範囲なサービスを提供しています。以前に運用されていたジャパン・モバイルキャスティングのサービスは、本島中南部や一部の周辺市町村に届いていましたが、2016年にサービスを終了しました。

施設の概要

送信所は、2006年に那覇市おもろまちにあった旧NHK沖縄放送会館から移転してきたもので、敷地内には放送用鉄塔が立ち並んでいます。ここではNHKの単独FM放送とアナログテレビ放送、さらにはRBCとOTVが共同で使用する旧アナログテレビ送信所が並び存在しています。さらに、NHKとOTVが共同利用するデジタルテレビ送信所も設けられており、効率的な運営が行われています。送信所自体は3棟の建物に分かれており、それぞれ異なる役割で運用されています。

歴史

この放送所の歴史は1968年12月22日に始まり、沖縄放送協会（現在のNHK沖縄放送局）が中央テレビジョンとして送信を開始しました。その後、1972年の本土復帰に合わせて名称が変更され、NHK沖縄総合テレビジョンとして新たなスタートを切りました。教育テレビやFM放送も順次開始され、沖縄におけるメディア環境が整備されていきました。1985年には、琉球放送と沖縄テレビ放送が送信機能をこの放送所に集約し、それまで必要だった複数のアンテナを一つにすることで効率化を図りました。

時を経て、2006年にはデジタルテレビジョン放送が本格的に開始。放送技術の進化に応じて予備免許が交付され、正式に地上デジタル放送が始まりました。近年では、アナログ放送が廃止されデジタル化が進行。2011年には全アナログテレビ送信所が閉局し、放送環境が一新されました。

このように、豊見城高安テレビ・FM送信所は、沖縄県内でのテレビとFM放送の核心的な役割を担っており、地域の情報伝達を支える重要な存在です。

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