豪華盤カントリー&ウエスタン大全集

『豪華盤カントリー&ウエスタン大全集: テネシー・ワルツからマンダムまで』

1971年、日本の音楽レーベル、日本ビクター傘下のGREEN CITYレーベルより発売された『豪華盤カントリー&ウエスタン大全集: テネシー・ワルツからマンダムまで』は、当時の日本のカントリー＆ウエスタンシーンを代表するアーティストたちが集結した貴重なオムニバス・アルバムです。そのタイトルが示すように、カントリー音楽の古典とも言える「テネシー・ワルツ」から、当時日本でヒットした「マンダム（男の世界）」まで、幅広い時代の名曲・ヒット曲を網羅した内容となっています。

このアルバムには、日本のカントリー界を長年にわたり牽引してきた面々が多数参加しています。日本におけるカントリー音楽の草分け的存在である小坂一也をはじめ、ジミー時田、寺本圭一・燿子夫妻、坂本孝明、ザ・デリゲーション、杉はじめ、津川順、伊藤照子、黒田美治といった実力派アーティストたちが、それぞれの個性を活かしたパフォーマンスを披露しており、当時の日本のカントリー＆ウエスタン界の活気を感じさせます。

アルバムは2枚組LPとしてリリースされ、合計24曲が収録されています。収録曲は以下の通りです。

Disk 1

Side 1

テネシー・ワルツ (Tennessee Waltz)
エニー・タイム (Any Time)
ア・フール・サッチ・アズ・アイ (A Fool Such As I)
カウ・ライジャ (Kaw-Liga)
パパとママのワルツ (Mom and Dod's Waltz)
ジャンバラヤ (Jambalaya)

Side 2

ユア・チーティン・ハート (Your Cheatin' Heart)
サパータイム (Suppertime)
北風 (North Wind)
セブン・ロンリー・デイズ (Seven Lonely Days)
ディア・ジョン・レター (A Dear John Letter)
涙のワルツ (I Went to Your Wedding)

Disk 2

Side 1

愛さずにはいられない (I Can't Stop Loving You)
リリース・ミー (Release Me)
銀の糸と金の針 (Silver Threads and Golden Needles)
バイ・バイ・ラブ (Bye Bye Love)
浮気は止めなよ (He'll Have to Go)
デトロイト・シティ (Detroit City)

Side 2

想い出のグリーングラス (Green, Green Grass of Home)
恋はフェニックス (By the Time I Get to Phoenix)
ハニー (Honey)
ウィチタ・ラインマン (Wichita Lineman)
トライ・ア・リトル・カインドネス (Try a Little Kindness)
マンダム (男の世界) (Mandom)

これらの楽曲は、参加アーティストによって分担して歌唱されています。各アーティストの担当曲は以下の通りです。

小坂一也: 「テネシー・ワルツ」「カウ・ライジャ」「北風」「愛さずにはいられない」
ジミー時田: 「エニー・タイム」「パパとママのワルツ」「ユア・チーティン・ハート」「サパータイム」
寺本圭一: 「ジャンバラヤ」「ディア・ジョン・レター」「バイ・バイ・ラブ」
寺本燿子: 「セブン・ロンリー・デイズ」「ディア・ジョン・レター」「バイ・バイ・ラブ」
坂本孝明: 「ハニー」「ウィチタ・ラインマン」「トライ・ア・リトル・カインドネス」
ザ・デリゲーション: 「恋はフェニックス」
杉はじめ: 「デトロイト・シティ」
津川順: 「マンダム (男の世界)」
伊藤照子: 「涙のワルツ」「銀の糸と金の針」
黒田美治: 「ア・フール・サッチ・アズ・アイ」「リリース・ミー」「浮気は止めなよ」「想い出のグリーングラス」

この『豪華盤カントリー&ウエスタン大全集』は、1970年代初頭における日本のカントリー＆ウエスタン音楽の状況や、当時の主要アーティストたちの活動を知る上で、大変資料的価値の高い作品と言えます。収録楽曲の多様性と、実力派シンガーたちのパフォーマンスが詰まった、日本のカントリー音楽史の一端を伝える重要なアルバムです。

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