貨幣・浮世絵ミュージアム

貨幣・浮世絵ミュージアムについて



貨幣・浮世絵ミュージアムは、愛知県名古屋市中区錦三丁目に位置する、三菱UFJ銀行の企業博物館です。このミュージアムは、その名の通り、日本および世界各国の貨幣と、日本の伝統美術である浮世絵を主な展示物としています。さらに、日本最大規模の両替屋の再現展示や、東海銀行の歴史を物語る歴代貯金箱の展示、そして1億円の重さを体験できるコーナーなど、多様な展示内容が魅力です。

歴史


このミュージアムの歴史は、1961年（昭和36年）に東海銀行が設立20周年を記念して、東海銀行本店ビル（現在の三菱UFJ銀行名古屋ビル）7階に開設した「東海銀行貨幣展示室」に遡ります。当初は貨幣の展示が中心でしたが、同時に同行が収集した歌川広重の『東海道五十三次』をはじめとする浮世絵の展示も始まりました。1980年（昭和55年）には「東海銀行貨幣資料館」として一般公開を開始し、より多くの人々がこれらのコレクションに触れることができるようになりました。

その後、東海銀行が三和銀行と合併してUFJ銀行となった後、貨幣資料館は2002年（平成14年）に旧名古屋銀行本店跡のビルに移転しました。しかし、2008年（平成20年）にはビルが再開発のために売却されたため、一時休館を経て、2009年（平成21年）に現在の名古屋市東区赤塚町に移転し、新装開館しました。この移転を機に、日本と世界各地の貨幣約1万点と、歌川広重の『東海道五十三次』を含む浮世絵約1,800枚が、体系的に展示されるようになりました。

2021年（令和3年）11月29日には、三菱UFJ銀行名古屋営業部の建替え完了に伴い、貨幣資料館はビル1階に移転し、「貨幣・浮世絵ミュージアム」としてリニューアルオープンしました。これにより、よりアクセスしやすい場所で、貨幣と浮世絵の魅力を発信する拠点となりました。

沿革



旧名古屋銀行本店ビル


2002年（平成14年）から2009年（平成21年）1月末まで貨幣資料館が入居していたビルは、1926年（大正15年/昭和元年）に建てられた歴史的建造物でした。曽禰達蔵と鈴木禎次が設計し、竹中工務店が施工を担当しました。この建物は、名古屋銀行（現在の名古屋銀行とは異なる）の本店として使用され、その後、東海銀行本店、中央信託銀行名古屋支店としても使われていました。広小路通には、かつて多くのオフィスビルが立ち並んでいましたが、この建物は、三井住友銀行名古屋支店、明治屋名古屋店と共に、名古屋における近代建築の貴重な遺構として残っています。1989年（平成元年）には、名古屋市都市景観重要建築物に指定されました。

旧貨幣資料館は、三菱東京UFJ銀行名古屋ビルの南館一階に位置していました。2016年（平成28年）に「錦二丁目計画」として再利用されることが決定し、2018年（平成30年）からはレストラン・結婚式場施設「ザ・コンダーハウス」として営業されています。

旧・貨幣資料館の施設概要


  • - 住所：愛知県名古屋市中区錦2-20-25
  • - 敷地面積：1749.627平方メートル
  • - 建築面積：南館 4977平方メートル、北館 3150平方メートル

関連情報



外部リンク



このミュージアムは、貨幣と浮世絵を通じて、日本の歴史と文化に触れることができる貴重な場所です。名古屋を訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

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