貴田宏一

貴田宏一：伝説のボートレーサー

貴田宏一（きだ こういち）は、1934年8月12日生まれ、岡山県出身の元ボートレーサーです。その卓越した技術と果敢なレーススタイルで、多くのファンを魅了しました。特に、SG競走での活躍は特筆すべきものがあり、その記録は今もなお語り継がれています。

若き日の栄光

貴田選手は、1957年7月31日に開催された第3回モーターボート記念競走（びわこ）において、当時史上最年少の22歳で優勝を果たしました。この勝利は、彼が四大特別競走・SG級レースで初めて手にしたタイトルであり、その後の輝かしいキャリアの幕開けとなりました。

卓越した技術と勝負強さ

1972年と1973年には、戸田競艇場の周年記念を連覇するなど、その実力を遺憾なく発揮しました。また、1977年5月8日の第4回笹川賞競走（住之江）では、加藤峻二選手との激しいデッドヒートを繰り広げ、2着に入りました。さらに、1981年5月8日の第8回笹川賞競走（住之江）では、46歳にして見事なまくり圧勝を飾り、SG級3勝目を挙げました。

この勝利は、1962年の第8回全国地区対抗競走（若松）以来、18年8ヶ月ぶりの優勝であり、当時、松尾泰宏選手の持っていた17年7ヶ月ぶりの記録を塗り替えるものでした。この記録は2023年現在においても、最長ブランク優勝記録として破られていません。

名勝負の請負人

貴田選手は、その思い切りの良いスタートが特徴で、フライングも多かったものの、数々の名勝負を繰り広げたことで知られています。岩口昭三選手や井上利明選手といった名選手たちと共に、平均スタートタイムが0.25秒という時代において、0.17秒前後という驚異的なスタートを切っていたことは、彼の卓越した技術を物語るエピソードの一つです。

ボートレース界への貢献

2007年には、長年にわたるボートレース界への貢献が認められ、ボートレースのマイスターに選出されました。これは、彼の選手としての功績だけでなく、ボートレース界全体の発展に尽力したことへの敬意の表れと言えるでしょう。

獲得した主なタイトル

貴田選手は、数々のレースで優勝を果たし、その名をボートレース史に刻みました。以下は、彼の獲得した主なタイトルです。太字は、四大特別競走を含むSG級レースを表します。

1957年 - 第3回モーターボート記念競走（びわこ）
1962年 - 第8回全国地区対抗競走（若松）
1965年 - 福岡開設12周年記念競走
1966年 - 若松開設14周年記念競走、津開設14周年記念競走
1972年 - 戸田開設16周年記念競走
1973年 - 戸田開設17周年記念競走
1974年 - 丸亀開設22周年記念競走
1981年 - 第8回笹川賞競走（住之江）


貴田宏一選手の軌跡は、ボートレースファンにとって永遠の語り草であり、彼の情熱と技術は、今後も多くの選手たちの模範となるでしょう。

外部リンク

* BOAT RACE オフィシャルWEB

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