贛南道

贛南道（かんなんどう）は、1914年（民国3年）に中華民国北京政府によって江西省に設置された道です。この行政区画は、江西省南部地域を管轄するために設けられました。

沿革

1914年（民国3年）、贛南道が設置され、観察使が贛県（現在の贛州市）に置かれました。贛南道は以下の17県を管轄していました。

贛県
雩都県
信豊県
興国県
会昌県
安遠県
尋鄔県
竜南県
定南県
虔南県
大庾県
南康県
上猶県
崇義県
寧都県
瑞金県
石城県

同年5月、観察使は道尹と改称されました。これは、行政機構の名称変更によるもので、実質的な職務内容に大きな変更はありませんでした。道尹は、贛南道の行政を統括する責任者として、各県を監督し、地域の安定と発展に努めました。

しかし、贛南道は1927年（民国16年）に廃止されました。これは、中華民国の政治情勢の変化や行政区画の見直しによるもので、贛南道の管轄地域は再編され、他の行政区画に組み込まれました。

行政区画（廃止直前）

贛南道が廃止される直前の下部行政区画は、以下の通りです（50音順）。これらの県は、贛南道の主要な構成要素であり、それぞれの地域において政治、経済、文化の中心としての役割を果たしていました。

安遠県
雩都県
会昌県
贛県
虔南県
興国県
上猶県
尋鄔県
信豊県
瑞金県
崇義県
石城県
大庾県
定南県
南康県
寧都県
竜南県

贛南道は短期間しか存在しませんでしたが、江西省南部地域の行政に一定の影響を与えました。その設置と廃止の背景には、当時の中国の政治情勢や行政改革があり、地方行政の変遷を理解する上で重要な事例と言えます。

脚注

本記事の内容は、公開されている歴史資料や行政記録に基づいています。より詳細な情報については、関連する文献や研究論文をご参照ください。

もう一度検索