安遠県

安遠県（あんえん-けん）

安遠県は、中華人民共和国江西省贛州市に位置する県です。

地理

安遠県は江西省南部の山岳地帯に位置し、その地形の大部分を山地が占めています（約83%）。豊かな自然環境が特徴です。

歴史

安遠県の歴史は古く、544年（南朝梁の大同10年）に設置されたことに始まります。その後、隋代には雩都県に編入されましたが、唐代の788年（貞元4年）に再び安遠県として設置されました。

五代十国時代には、呉によって百勝軍が置かれ、南唐の時代には昭信軍と改称され、安遠県を管轄しました。

宋代になると、昭信軍は軍州となり、後に虔州、そして贛州と改称されました。元朝時代には一時的に会昌県に編入されましたが、1310年（至大3年）に再び安遠県が設置されました。

明朝の1369年（洪武2年）には贛州府が設置され、安遠県はその管轄下に置かれ、この状態は中華民国成立まで続きました。

1912年（民国元年）、北京政府によって府制が廃止され、安遠県は江西省直轄となりましたが、翌年には新設された贛南道の管轄となりました。1926年（民国15年）に南京国民政府が施政権を及ぼすと、道制は廃止され、再び江西省直轄となりました。

1930年（民国19年）6月、中国共産党は革命拠点を建設するために贛西南ソビエト政府贛南革命委員会を設置し、安遠県をその勢力下に置きました。その後、江西省や粤贛省の管轄を経て、国民政府の実効支配下に戻りました。

1949年（民国38年）以降は、贛州分区、贛西行政区、贛州専区、贛南行政区、贛州専区、贛南地区と管轄が変わり、1997年7月に贛南地区が地級市の贛州市に改編された際に移管され、現在に至ります。

行政区画

安遠県は以下の鎮と郷を管轄しています。

鎮: 欣山鎮、孔田鎮、版石鎮、天心鎮、竜布鎮、鶴子鎮、三百山鎮、車頭鎮
郷: 鎮崗郷、鳳山郷、新竜郷、蔡坊郷、重石郷、長沙郷、浮槎郷、双芫郷、塘村郷、高雲山郷

交通

安遠県内の交通は以下の通りです。

道路

高速道路:
S41 寧定高速道路
* S80 尋信高速道路

安遠県は、豊かな自然と歴史的な背景を持つ地域であり、その地理的特性と交通網を通じて、地域経済と文化の発展に寄与しています。

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