赤松祐尚

赤松祐尚（あかまつ すけひさ）

赤松祐尚は、室町時代中期に活躍した武将で、高い地位を持つ守護大名として知られています。生年は不詳ですが、彼は赤松義則の次男であり、赤松満祐の弟という家系に生まれました。後に彼の子が則尚となります。

略歴

祐尚は、室町幕府の第4代将軍・足利義持が亡くなった応永35年（1428年）の1月に生まれたとされます。この年、義持の四人の弟から次の将軍を選ぶために、籤引きが行われました。その結果、選ばれたのは足利義教でした。そして、正長2年（1429年）には義教が6代将軍に就任します。

当初、兄の満祐と義教は良好な関係を築いていましたが、後に状況は一変します。義教が守護大名に対し粛清を行う圧力をかけたり、弟・義雅の所領を収奪し、その土地を甥の赤松貞村に与えたことから、兄満祐は強い不満を抱くようになります。

このような背景の中、嘉吉元年（1441年）の6月24日、満祐は結城合戦の勝利を祝うために義教をはじめとした守護大名たちを招待し、自宅で盛大な宴会を開きました。しかし、この宴会の最中、障子が突然開かれ、赤松随一の武士・安積行秀が義教の首をはねる事件が発生しました。これが嘉吉の乱の発端となります。

乱の後、満祐とその家臣である教康は討手を差し向けられることなく、播磨に戻りました。しかし、9月には山名宗全が挙兵し、状況はさらに厳しくなります。最終的には、赤松満祐は自害に追い込まれ、赤松祐尚や兄弟・義雅、竜門寺直操といった一族も自ら命を絶つ運命を辿ります。

彼の死後も、息子の則尚や甥の赤松満政は山名宗全に対抗しましたが、彼らも討伐され、赤松家の権力は急速に衰えていくこととなります。

赤松祐尚の生涯は、権力の交錯や家族の悲劇が intertwined した物語であり、室町時代における日本の歴史に深く刻まれています。彼の一族の興亡は、時代の激動を象徴していると言えるでしょう。

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