赤毛のアン (1985年の映画)

『赤毛のアン』（Anne of Green Gables）は、1985年にカナダとアメリカで制作されたテレビドラマ映画です。L・M・モンゴメリによる同名の小説を原作とし、孤児の少女アン・シャーリーが、プリンスエドワード島のカスバート兄妹のもとに引き取られ、成長していく姿を描いています。

ストーリー

物語は、アンがテニソンの詩「シャロット姫」を朗読する場面から始まります。幼くして両親を亡くしたアンは、孤児院からハモンド家に引き取られますが、そこで冷遇されていました。ある日、ハモンド氏が急死し、アンは再び孤児院に戻されることになります。しかし、孤児院は満員で、アンは引き取り先が見つかるまでそこで過ごすことに。その後、アンはカスバート兄妹に引き取られることになります。しかし、カスバート兄妹は男の子を希望していたため、当初は戸惑います。それでも、アンの魅力に触れるうちに、兄妹はアンを家族として受け入れる決意をします。

グリーンゲイブルスでの生活は、アンにとって初めての温かい家庭でした。しかし、赤毛をからかわれたり、騒動を起こしたりと、アンはトラブルメーカーでもありました。それでも、アンは持ち前の明るさと想像力で、周囲の人々を魅了していきます。親友のダイアナとの出会いや、ギルバートとの恋、そして教師になるという夢を抱きながら、アンは成長していきます。

物語は、アンがダイアナを誤って酔っ払わせてしまったり、ギルバートと恋心を持ちながらも競争心を燃やしたりするエピソードが盛り込まれています。また、カスバート兄妹との温かい絆や、グリーンゲイブルスの美しい自然も、物語の重要な要素です。最終的に、アンは教師になるという夢を叶えます。そして、マシューの死という悲劇を乗り越えて、アンは自らの人生を歩んでいくことを決意します。

キャスト

アン・シャーリー：ミーガン・フォローズ
マリラ・カスバート：コリーン・デューハースト
マシュー・カスバート：リチャード・ファーンズワース

吹替版では、アニメ『世界名作劇場』シリーズのキャストが一部参加しています。

スタッフ

監督：ケヴィン・サリヴァン
脚本：ケヴィン・サリヴァン、ジョー・ワイゼンフェルド
原作：L・M・モンゴメリ 『赤毛のアン』
音楽：ヘイグッド・ハーディ

受賞

ジェミニ賞で作品賞、主演女優賞など多数受賞しています。

続編・スピンオフ

本作は三部作として制作され、『続・赤毛のアン/アンの青春』、『赤毛のアン/アンの結婚』が作られました。また、スピンオフ作品として『アボンリーへの道』も制作され、人気を博しました。

『赤毛のアン』は、日本でも劇場公開され、テレビ放送もされました。当初は短縮版が公開されましたが、後に完全版も公開されています。この映画は、アンの成長物語だけでなく、家族の愛、友情、そして人生の喜びと悲しみを描いた作品として、多くの人々に愛されています。

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