走水峠

走水峠

走水峠（はしりみずとうげ）は、大分県北東部の国東半島の中央に位置し、豊後高田市一畑と国東市安岐町明治の間、標高502mの地点にあります。この峠は、大分県道29号豊後高田国東線が通っており、国東半島の東西を結ぶ重要な生活道路として利用されています。

歴史と特徴

かつて、走水峠は両子山の南側に位置する急峻な斜面にありました。そのため、道路は急カーブが連続し、道幅も狭く、通行の難所として知られていました。しかし、この峠道は六郷満山の仏教文化を伝える旧跡が点在しており、観光ルートとしても重要な役割を果たしていました。

展望と景観

峠には展望台が設けられており、そこからは近くの並石岩峰（なめしがんぽう）の奇景を望むことができます。また、遠くには周防灘、由布岳、鶴見岳などの雄大な景色を眺めることもできます。この美しい景観から、走水峠は並石岩峰とともに、1962年に「走水峠・並石の景」として大分百景に選定されました。また、瀬戸内海国立公園にも含まれており、自然の美しさを楽しむことができます。

改良工事と現在

1994年から2003年にかけて、走水峠の改良工事が行われました。これにより、県道29号の幅員が広がり、カーブも改善され、以前よりも安全で通行しやすい道路になりました。2002年には、峠の区間に走水トンネル（延長568.0m）が開通し、従来の峠道は旧道となりました。旧道の最高地点は標高480mです。現在では、トンネルを通ることでスムーズな移動が可能となり、峠道はハイキングや観光ルートとして活用されています。

周辺情報

走水峠周辺には、六郷満山の仏教文化を伝える多くの旧跡が点在しています。これらの旧跡を巡ることで、地域の歴史や文化に触れることができます。また、四季折々の自然も美しく、ドライブやツーリングを楽しむ人々にも人気のスポットです。

まとめ

走水峠は、かつては難所として知られていましたが、改良工事とトンネルの開通により、安全で快適な道路となりました。展望台からの美しい景色や、周辺の歴史的な場所を訪れることで、走水峠の魅力を存分に楽しむことができるでしょう。

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