越後絶唱 (三橋美智也の曲)

越後絶唱

三橋美智也のシングルレコード「越後絶唱」（えちごぜっしょう）は、1982年10月15日にリリースされました。この楽曲は、彼のキャリアにおける重要な節目、すなわち歌謡生活30周年を記念して制作されたものです。

歴史的な記録達成

「越後絶唱」は、日本の音楽史において特筆すべき記録と深く結びついています。このシングルがプレスされたことにより、三橋美智也は日本人歌手として史上初めて、レコードの累計プレス枚数が1億枚を突破するという前人未踏の偉業を達成しました。この快挙は1983年4月6日に現実のものとなり、この歴史的な瞬間を祝うため、キングレコードの埼玉工場では記念式典が開催され、三橋美智也自身もその場に立ち会いました。これは、彼の長年にわたる活動とその功績の大きさを物語る出来事です。

楽曲選定の背景

このシングルの制作にあたっては、当初別の楽曲がA面（メインとなる楽曲）に予定されていました。その曲は「冬の花火」でした。しかし、三橋美智也本人の強い希望と楽曲への確信から、「越後絶唱」がA面に採用されることとなりました。歌手自身の思い入れが反映された結果、この「越後絶唱」は見事にヒットを記録し、彼の代表曲の一つとなりました。

地域との結びつきとメディア露出

シングルのリリースから間もない1982年11月には、新潟県で開催された「上越新幹線開通フェスティバル」において、「越後絶唱」が披露されました。新幹線の開通という地域の大きなイベントで歌唱されたことは、楽曲が広く知られるきっかけの一つとなりました。この時のパフォーマンスの模様は、地元メディアである新潟総合テレビや新潟放送でも放送され、テレビを通じて多くの視聴者に届けられました。

レコード盤の仕様

当時のシングルレコードのジャケット写真は、写真家の中村正也氏によって撮影されました。また、購入者にとって嬉しい特典として、このシングルにはカレンダーが付属していました。

収録曲

このシングルには、以下の2曲が収録されています。

A面: 越後絶唱
作詞: 横井弘
作曲: 桜田誠一
編曲: 丸山雅仁
B面: 冬の花火
作詞: 横井弘
作曲: 鎌多俊与
編曲: 丸山雅仁

A面、B面ともに作詞は横井弘氏、編曲は丸山雅仁氏が担当していますが、作曲はそれぞれ異なる人物が手がけています。

参考文献

本項の記述は、三橋美智也氏の著書『ミッチーの人生演歌』（翼書院、1983年）を参考にしています。この著作は、歌手本人の視点から当時の活動や楽曲について語られた貴重な資料と考えられます。

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