越生鉄道キハ1形気動車

越生鉄道キハ1形気動車について

越生鉄道キハ1形気動車は、おごせてつどうの初期に登場したガソリン駆動の客車です。この鉄道は1932年に部分開業し、最初は砂利輸送を目的とした貨物運営を行っていました。旅客輸送の開始は1934年12月16日で、それに伴って新たにガソリン客車の導入が決定されました。登録されたキハ1形は、そのすぐ後に製造されたキハ3形と共に、越生線の初期の顔となりました。

1934年7月31日、越生鉄道はガソリン動力の併用認可と車両設計の申請を行いました。そしてそれぞれ9月と10月にそれらの認可を得ました。この時期の車両の製造は日本車輌製造東京支店に依頼され、同年10月にはキハ1およびキハ2の2両が完成しました。これらの車両は、定員40名（うち座席20名）で、全長7370mm、幅2640mm、自重は6.5トンの半鋼製でした。

キハ1形のエンジンはフォードB型で、両軸支え式の装架方式が採用されています。対照的に、キハ3形はウォーケシャ6-MS型エンジンを採用し、機関装架は吊り下げ式です。また、キハ3形は貨物牽引用に出力が増強され、自重は7.5トンに達しました。このように、両者には機関のタイプや装備に多少の違いが見られました。

第二次世界大戦の影響で、ガソリンの供給が困難となったため、1942年にはキハ1・2に木炭瓦斯発生装置を装着し、代用燃料車としました。しかし、この改造はエンジンの始動が難しく、押しがけを強いられることもありました。

1943年には越生鉄道が東武鉄道に買収され、翌年には軍部によって越生線が休止となりました。このため、キハ1・2は一時中島飛行機の工員輸送に利用されることとなります。戦後、1945年には越生線が復活し、再びＫハ1・2が活躍することとなりましたが、1950年には電化され、最終的には使用されなくなりました。

また、キハ1形が製造したものとは別に、キハ3（初代）は日産自動車に譲渡された後、大井川鉄道で使用されました。結果的に、この車両は1956年に廃車となり、越生鉄道キハ1形気動車は歴史に名を刻む存在となりました。

このように越生鉄道キハ1形気動車は、当時の交通手段としてだけでなく、鉄道史においても重要な役割を果たしました。今後もこの車両の遺産は、多くの鉄道ファンに愛され続けることでしょう。

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