越谷貨物ターミナル駅

越谷貨物ターミナル駅

越谷貨物ターミナル駅（こしがやかもつターミナルえき）は、埼玉県越谷市南越谷に位置する日本貨物鉄道（JR貨物）が運営する貨物駅であり、武蔵野線に属しています。この駅は、交通の要所としての役割を果たしています。

歴史的背景

越谷貨物ターミナル駅は1973年に武蔵野線の開通と同時に開業されました。その設立目的は、貨物輸送の中心となる拠点駅を形成することでした。開業時の計画では、年間240万トン、1日あたり720両の貨物を取り扱うことが見込まれていました。また、駅北側との物流の直結も考慮された将来的な計画が存在していました。

歴史を辿ると、1987年の国鉄分割民営化以降、越谷貨物ターミナル駅はJR貨物の駅として新たなスタートを切ることになります。その後、1992年には石油のガソリンピギーバック輸送を開始し、94年には関西方面への路線貨物輸送も始まりました。これにより、駅の機能はさらなる拡充を遂げました。

近年では、2000年から土地造成用の残土輸送を開始しましたが、2006年にはこの事業も終了しました。

駅の構造

越谷貨物ターミナル駅は、全体で2キロメートルにおよぶ構内を持つ地上駅です。構内は本線の北側に広がっており、上下本線や着発線、仕分け線、いくつかのコンテナホームで構成されています。駅の南側には、多様な貨物を扱うための複数のホームと設備が設けられています。

中央には営業窓口が設置されており、貨物列車の運転士や旅客列車の乗務員が共用する仮眠室も併設されています。駅本屋は三井建設によるもので、さらに駅北側にはセイノースーパーエクスプレスの営業所も存在します。

取り扱い貨物の概要

越谷貨物ターミナル駅では、多種多様な貨物が取り扱われています。コンテナ貨物については、12ft、20ft、30ftの大型コンテナや、20ftの海上コンテナを取り扱っています。これにより、埼玉県東部や千葉県北西部、茨城県南部など非常に広い範囲の集配が可能となっています。

また、かつては紙の輸送のために岳南電車の有蓋車も取り扱っていました。さらには、産業廃棄物の管理許可も取得しており、羽生オフレールステーションへの中継役としての機能も果たしています。

鉄道運行の状況

越谷貨物ターミナル駅は、複数の運転系統の貨物列車が停車します。これにより、多くの高速貨物列車が行き交い、輸送の効率が確保されています。具体的には、下り列車は1日11本、上り列車は1日13本がそれぞれ停車しており、主要な行先とも結ばれています。

トラック便についても、羽生オフレールステーションとの間に1日5往復の運行があり、利便性が高まっています。また、駅内の入換作業はJR貨物のHD300形ハイブリッド機関車が担当しています。

周辺環境とアクセス

駅の周辺には、埼玉県道115号越谷八潮線が通っており、交通の便も良好です。また、駅の北側には流通団地が位置し、物流関係の倉庫が立ち並んでいるため、地域の経済活動とも深く結びついています。

越谷貨物ターミナル駅は、運輸の拠点としての役割を確実に果たし続けており、今後も地域の物流における重要な存在であり続けるでしょう。

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