趙惠連

趙惠連（チョ・ヘヨン）九段は、1985年生まれ、韓国出身の女流囲碁棋士です。韓国棋院に所属し、金原七段門下で研鑽を積みました。彼女は、その正確な形勢判断と終盤の強さから「女流李昌鎬」とも呼ばれ、韓国女流棋士界において、芮廼偉九段と並ぶトップ棋士として知られています。

1996年、ヨコハマ相鉄杯世界女流アマチュア囲碁選手権戦で3位に入賞し、その才能を早くから示しました。翌1997年には、11歳10ヶ月という若さで入段。これは、曺薫鉉、李昌鎬に次ぐ、史上3番目の年少記録です。同年の女流国手戦ではベスト4に進出し、早くもプロの世界で頭角を現しました。

2000年には、興倉杯世界女子囲碁選手権戦で準優勝。決勝では芮廼偉に敗れたものの、その実力は国際的にも認められました。その後、女流国手戦では2003年に初優勝を果たし、2005年にも連覇を達成。2006年、2007年にも決勝に進出し、6期連続で決勝戦に進出するという偉業を成し遂げました。また、2004年には女流名人戦でも優勝し、二冠を達成。韓国女流囲碁界を牽引する存在となりました。

2010年には、広州アジア大会の女子団体戦で優勝し、九段に昇段。これは、彼女の長年の努力と実績が結実したものでした。また、韓国囲碁リーグや韓国女子囲碁リーグにも積極的に参加し、チームの勝利に貢献しています。特に、GGオークション杯では、徐奉洙、李昌鎬といった往年の名棋士に勝利し、女流チームの優勝に貢献するなど、世代を超えた活躍を見せています。

趙惠連九段は、その冷静な打ち回しと終盤の粘り強さで数々のタイトルを獲得してきました。プロ女流国手戦では2003年、2005年と2度優勝し、女流名人戦も2004年に制覇。電子ランド杯王中王戦朱雀部や圓益杯女流十段戦、大舟杯プロシニア最強者戦など、数多くの棋戦で優勝を飾っています。国際棋戦においても、興倉杯世界女流囲碁選手権戦準優勝をはじめ、数々の実績を残しています。また、団体戦でも2010年アジア競技大会女子団体戦優勝に貢献するなど、その実力は広く認められています。

彼女は棋士としての活動の傍ら、高麗大学校英文学科を卒業するなど、学業にも励みました。知的で洗練された雰囲気も彼女の魅力の一つです。長年にわたり、韓国女流囲碁界を代表する棋士として活躍し、その実力と実績は、後進の棋士たちにとって大きな目標となっています。

趙惠連九段は、その卓越した棋力と人間性で、多くのファンに愛されています。今後も彼女の活躍から目が離せません。

主なタイトル歴

プロ女流国手戦：2003年、2005年
女流名人戦：2004年
電子ランド杯王中王戦朱雀部：2005年
圓益杯女流十段戦：2012年
大舟杯プロシニア最強者戦：2020年

主な国際棋戦での戦績

興倉杯世界女流囲碁選手権戦：準優勝（2000年）
BCカード杯世界囲碁選手権：ベスト32進出（2009年）
アジア競技大会女子団体戦：優勝（2010年）

主な国内棋戦での戦績

プロ女流国手戦：準優勝（2000年、2002年、2006年、2007年、2010年）
女流名人戦：挑戦者（2003年、2006年、2008年、2009年、2010年、2011年）
電子ランド杯王中王戦朱雀部：準優勝（2006年）
大舟杯プロシニア最強者戦：準優勝（2018年、2019年）

韓国製紙女子棋聖戦：3位（2020年）
ORO 3040囲碁チャンピオンシップ：4位（2020年）
* 湖畔女子最高棋士決定戦：リーグ7位(2-5)（2021年）

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