足羽山公園口駅

足羽山公園口駅：福井の足羽山への玄関口

福井県福井市毛矢にある福井鉄道福武線の停留場、足羽山公園口駅は、地域住民や観光客にとって重要な交通拠点となっています。本稿では、その歴史、構造、周辺環境、そしてアクセス方法について詳細に解説します。

歴史を辿る：毛矢町駅から足羽山公園口駅へ

足羽山公園口駅の起源は、1933年（昭和8年）に福武電気鉄道の開業にまで遡ります。当初は「毛矢町駅」として開業し、その後、1945年（昭和20年）の福井鉄道設立に伴い同社の停留場となりました。1962年（昭和37年）には現在の商工会議所前駅付近に移転し、「公園口駅」と改称。さらに、2015年には新たな停留場が供用開始され、2016年には現在の「足羽山公園口駅」に改称、同時に急行停車駅となりました。幾度かの改称や移転を経て、現在の姿に進化してきた歴史が伺えます。

駅の構造：千鳥式相対式ホーム

足羽山公園口駅は、千鳥式配置の相対式ホーム2面2線を有しています。上りホームと下りホームは毛矢交差点を挟んで離れており、以前の停留場とは配置が逆になっています。この独特の配置は、周辺の道路状況や利用者の動線などを考慮した結果と言えるでしょう。安全地帯も設置され、利用者の安全確保にも配慮されています。

周辺環境：アクセスの利便性と観光資源

駅は福井県道28号福井朝日武生線（フェニックス通り）沿いに位置し、周辺は商店、オフィス、住宅が密集した地域です。隣接する停留場も近いため、駅周辺の平地は狭いながらも、生活に必要な施設が充実しています。

足羽山公園口駅はその名前の通り、足羽山公園への玄関口となっています。公園内には遊園地も併設され、家族連れにも人気のスポットです。駅周辺には、福井市自然史博物館、福井市橘曙覧記念文学館、福井市愛宕坂茶道美術館、福井市水道記念館など、文化・歴史に触れられる施設が数多く点在しています。また、橋本左内の墓所と銅像がある左内公園も徒歩圏内にあり、歴史散策にも最適です。さらに、足羽川沿いの桜並木は、春には美しい景色を楽しむことができます。

アクセスと乗り換え：福井鉄道福武線

足羽山公園口駅は、福井鉄道福武線を利用してアクセスできます。急行列車も停車するため、福井市内中心部からのアクセスも良好です。隣接駅は商工会議所前駅と福井城址大名町駅であり、これらの駅を経由して福井市内各地へスムーズに移動できます。ただし、急行列車の停車は時間帯によって異なるため、事前に時刻表をご確認ください。

まとめ：観光と生活を支える重要な拠点

足羽山公園口駅は、長年に渡る歴史と、足羽山公園を始めとする周辺の観光資源、そして便利なアクセスを兼ね備えた、地域住民にとって欠かせない停留場です。観光客にとっても、福井の文化や自然に触れるための重要な拠点となっています。今後ますますの発展が期待されます。

参考文献

川島令三『【図説】日本の鉄道中部ライン全線・全駅・全配線 第5巻 米原駅 - 加賀温泉駅』講談社、2010年8月20日。ISBN 978-4-06-270065-8
『週刊歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄28 えちぜん鉄道 福井鉄道・北陸鉄道・のと鉄道』朝日新聞出版、2011年10月2日

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