跡永賀村

概要

跡永賀村（あとえかむら）は、北海道釧路郡釧路町に存在した歴史深い大字および村です。郵便番号は085-2271で、かつては孤立した地域でしたが、1952年頃に道路が開通しました。

地理

この村は釧路町の東部に位置し、近隣には仙鳳趾村や昆布森村、さらに厚岸郡厚岸町と接しています。かつては交通手段が限られており、根室本線の尾幌駅から約14kmを徒歩で移動するか、昆布森村へむかう細道を馬車で通る必要がありましたが、1952年に車道が開通し、アクセスが大きく改善されました。

歴史

炭鉱の歴史

跡永賀村には2つの炭鉱が存在し、炭鉱開発が行われました。これらは跡永賀炭砿と上星炭砿です。

跡永賀炭砿

この炭鉱は湯の沢に位置し、1913年に細川家によって設立されました。1943年までは運営が続いた後、一旦閉鎖されましたが、1948年に再度操業が開始されました。しかし、1960年代には閉山に至ります。排出された石炭はもっこで運ばれ、艀に積み込まれて外に出荷されました。

上星炭砿

十町瀬に位置していたこの炭鉱は、日支炭砿汽船が試掘した後に放棄されていましたが、1958年からは個人によって再開発され、鉱業権者が非常に小規模な形で運営していました。採掘された石炭は、主に昆布森村の市街地で使用されました。

地名の由来

村の名前はアイヌ語に由来していると考えられており、「海の上」を示す「アト゚イ・カ」や、「かつては海だったところ」を示す「アト゚イ・オカ」がその代表例です。

沿革

• - 1872年（明治5年）：跡永賀村が設立される。
• - 1876年（明治9年）：大区小区制が導入され、第24大区第2小区に編入される。
• - 1880年（明治13年）：跡永賀小学校が開校する。
• - 1919年（大正8年）：昆布森村と合併。
• - 1952年（昭和27年）：昆布森からの車道が開通。
• - 1955年（昭和30年）：昆布森村が釧路村と合併。
• - 1968年（昭和43年）：厚岸道立自然公園に編入される。
• - 1980年（昭和55年）：跡永賀小学校が昆布森小学校に統合、閉校。
• - 1984年（昭和59年）：集落移転事業完了。

住民の状況

2023年12月31日現在の人口や世帯数については最新の数値が興味深い情報です。集落は小・中学校の学区に属し、教育環境も整備されています。

交通

跡永賀村へのアクセスは主に北海道道142号根室浜中釧路線を利用します。かつての交通の困難さを考慮すると、大きな進展と言えるでしょう。

このように跡永賀村は、歴史的な経過と共にその姿を変えてきた地域です。過去の炭鉱の影響を受けつつ、自然環境や居住者のライフスタイルの変化が見られることから、今後の発展にも期待が寄せられています。

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