車牙若鞮単于

車牙若鞮単于（しゃがじゃくていぜんう）

車牙若鞮単于（紀元前？年 - 紀元前8年）は、前漢時代の匈奴の単于です。姓は攣鞮氏、名は且莫車（しゃばくしゃ）。

生涯

呼韓邪単于と第1閼氏（顓渠閼氏）の間に生まれました。

父である呼韓邪単于が亡くなる際、後継者として且莫車を推す声がありましたが、母である顓渠閼氏は「まだ若く民衆が従わない」と反対し、妹である大閼氏の子、つまり甥の雕陶莫皋を推しました。しかし大閼氏は、第一夫人の子を廃して第二夫人の子を立てることは後々不安の種となると反論し、意見が分かれました。最終的には顓渠閼氏の意見が採用され、雕陶莫皋が復株累若鞮単于として即位しました。この一件以降、単于位は弟が継承するという規則が確立されました。

兄の復株累若鞮単于の即位後、且莫車は左谷蠡王に任ぜられました。さらに、兄の捜諧若鞮単于が即位すると、左賢王に昇進しました。

元延元年（紀元前12年）、捜諧若鞮単于が死去したため、左賢王であった且莫車が車牙若鞮単于として即位しました。彼は子の右於駼仇撣王である烏夷当を漢に入侍させ、弟の嚢知牙斯を左賢王に任命しました。

綏和元年（紀元前8年）、車牙若鞮単于は在位5年で死去し、左賢王であった嚢知牙斯が烏珠留若鞮単于として後を継ぎました。

子

右於駼仇撣王（烏夷当）

参考文献

『漢書』（匈奴伝下）

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