輝け!!新人紅白歌合戦

輝け!!新人紅白歌合戦

『輝け!!新人紅白歌合戦』（かがやけ しんじんこうはくうたがっせん）は、1976年5月8日から同年9月25日までTBS系列で毎週土曜日の17時00分から17時30分に放送された、新人歌手に焦点を当てた音楽バラエティ番組です。

番組概要

この番組は、月の変わり目に紅白それぞれ8組の新人歌手を招集し、その中から各組4人ずつを選抜して歌合戦を繰り広げるという形式を取りました。国民的番組である『NHK紅白歌合戦』を模した構成が特徴です。

司会は、数々の歌番組で巧みな話術を披露してきた玉置宏が担当。アシスタントは清水京子が務めました。番組の大きな見どころの一つとなったのが、両組のキャプテンでした。

白組キャプテンを務めたのは、円谷プロダクション制作の特撮作品『ウルトラマン』でアラシ隊員役、『ウルトラセブン』でフルハシ隊員役を演じた毒蝮三太夫。

一方、紅組キャプテンには、同時期にNET（現テレビ朝日）で放送されていたスーパー戦隊シリーズの記念すべき第一作『秘密戦隊ゴレンジャー』でモモレンジャーことペギー松山役を演じていた小牧りさが起用されました。

これにより、新旧の特撮ヒーロー番組を代表する出演者が、立場を変えて対決するというユニークな構図が生まれました。司会の玉置も、紅組キャプテンを紹介する際には「モモレンジャーのお姉さん」と呼びかけ、この点を積極的にアピールしていました。

審査方法と賞

歌合戦の勝敗を決定したのは、小学校三年生から六年生までの子供たち総勢50名で構成される審査員団でした。各対戦が終わるごとに、子供たちは紅白どちらの歌唱が優れていたかを判定し、ボタンを押して得点を集計。

最終的に、全ての対戦が終了した時点で合計得点が多いチームが優勝となりました。さらに、優勝したチームの中から、その回で最も活躍したと認められた歌手には「最優秀選手賞」が贈られました。

番組を彩った音楽と出演者

番組の音楽は、アニメーション作品『UFO戦士ダイアポロン』や『タイムボカン』などの主題歌を手がけたことで知られる作曲家・山本正之が担当しました。特筆すべきエピソードとして、番組開始当初には山本自身が白組の一員として出演し、自身が作曲した『UFO戦士ダイアポロン』の主題歌（本来は子門真人が歌唱）を披露したことがありました。

この番組には、当時の多くの新人歌手が出演しました。例えば、影山美紀、神保美喜、朝田のぼる、新沼謙治、異邦人、北村優子、後に大ブレイクを果たすピンク・レディー、そして清水健太郎などがこの番組のステージを踏んでいます。

その他のエピソード

紅組キャプテンを務めた小牧りさは、『秘密戦隊ゴレンジャー』でのモモレンジャーとしてのイメージと区別するため、この番組では普段着に近いワンピースにハイヒールといった衣装で出演していました。

この番組に関する情報は、当時の朝日新聞などの紙面資料に見出すことができます。

関連事項

本番組の形式は、『NHK紅白歌合戦』や、同時期に日本テレビ系列で放送されていた音楽番組『NTV紅白歌のベストテン』といった、紅白形式を採用した他の音楽番組と比較されることがあります。

『輝け!!新人紅白歌合戦』は、短い放送期間ながらも、新人歌手の登竜門として、また特撮番組出身者によるユニークなキャプテン対決など、当時の音楽バラエティ番組として記憶される存在です。

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