辻本和正

辻本 和正（つじもと かずまさ）

辻本和正は、1975年1月6日に奈良県で生まれた元アマチュアボクシング選手です。身長165cm、体重54kgの彼は、アマチュアボクシング界において輝かしい経歴を持っており、数々の大会で優秀な成績を収めてきました。

来歴

辻本は奈良工業高等学校に在学中、オリンピック選手である高見公明から指導を受けました。高校2年生から始まった彼のボクシングキャリアは、3年生時の宮崎インターハイでのライトフライ級優勝を皮切りに、さらなる飛躍を遂げます。同級生には、近畿フライ級チャンピオンの松浦英伸や、近畿バンタム級の中本浩司がいました。さらに、彼の後輩には元WBA世界スーパーフライ級チャンピオンの名城信男や現WBC世界ライトフライ級チャンピオンの寺地拳四朗がいます。

日本大学に進学後、辻本は驚異的な才能を発揮し、全日本選手権で10連覇を達成しました。この成績は、ライトフライ級で2回、フライ級で1回、バンタム級で7回の優勝を含んでおり、まさにアマチュアボクシング界のトップを走っていました。この間、彼は当時のプロ世界王者ともスパーリングを行い、強力な実力を証明しました。

また、彼はアトランタオリンピック（1996年）とシドニーオリンピック（2000年）の2大会に連続して出場し、国際舞台でもその名を広めました。さらに、アジア大会にも1994年（広島）、1998年（バンコク）、2002年（釜山）と3大会連続で出場し、多くの試合を戦った経験があります。特にシドニー五輪では、ギレルモ・リゴンドウとの対戦があり、この試合は彼のキャリアの重要な一部と言えるでしょう。

辻本は2003年に現役を引退しましたが、その試合も印象的でした。国内選手の中で有名選手に負けたのは、元世界スーパーウェルター級チャンピオンの石田順裕だけでした。

引退後は、奈良県内にある王寺工業高校から奈良朱雀高校まで、ボクシング部の指導に携わった後、現在は五條高校で教員として活動しています。日本大学時代の同級生にあたる藤原俊志は、名城信男のトレーナーを務めています。

辻本の現役時代からの特異な趣味として、乳製品を好み、炭酸飲料を一切口にしないことが知られています。また、彼には「チャーリー」というあだ名があり、その由来は彼の笑い方が芸人チャーリー浜に似ているという点です。たくさんの出会いと成功を経て、彼のボクシングキャリアは多くの人々に影響を与えています。彼の経験や知識は、指導者としての役割を果たし続けており、若いボクサーたちにとっての良き指導者となっています。

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