近藤信行

近藤信行について

近藤信行（こんどう のぶゆき）は、1931年3月11日に東京で生まれ、2022年7月17日に91歳で逝去した日本の文芸評論家、編集者です。早稲田大学文学部仏文科を卒業し、同大学院修士課程を修了しました。

編集者としてのキャリア

近藤は、中央公論社に入社し、『中央公論』や『婦人公論』などの編集に携わりました。1969年には、文芸雑誌『海』を創刊し、翌年まで編集長を務めました。その後、1973年から1976年まで再び編集長を務めた後、中央公論社を退社しました。

文芸評論家、登山家として

文芸評論家としての活動に加え、近藤は登山関連の著作を数多く発表しました。特に、山岳文学に関する深い知識と情熱を持っており、その分野での評論活動は高く評価されています。

受賞歴と晩年

1978年には、『小島烏水 山の風流使者伝』で大佛次郎賞を受賞しました。この作品は、山岳文学研究における重要な成果として知られています。また、山梨県立文学館館長を2013年3月まで務め、文学の普及と振興に貢献しました。

主な著書

『小島烏水 山の風流使者伝』
『登山入門』
『谷崎潤一郎 東京地図』
『炎の記憶　一九四五・空襲・狂気の果て』
『深田久彌　その山と文学』
『安曇野のナチュラリスト 田淵行男』

主な編纂

深田久彌『山の文学全集』解題
『小島烏水全集』
『日本の山の名著・総解説』
『大下藤次郎 紀行文集』
小島烏水『日本アルプス 山岳紀行文集』
田部重治『新編 山と溪谷』
『震災復興大東京絵はがき』
志賀重昂『日本風景論』
『山の旅 明治・大正篇』
『山の旅 大正・昭和篇』
『山の名著 明治・大正・昭和戦前編』
奥野信太郎『荷風文学みちしるべ』
『山と溪谷　田部重治選集』

翻訳

エリック・ニュービイ『世界登攀史 偉大な登頂とその試み』

参考文献

『文藝年鑑』2008
『中央公論社の50年』


近藤信行は、編集者、文芸評論家、そして登山家として、日本の文学界、山岳界に大きな足跡を残しました。彼の著作や編纂は、今日でも多くの人々に読まれ、影響を与え続けています。

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